朝、目を覚ましたら自分が巨大な毒虫に変身していた、というフランツ・ カフカの『変身』を昨晩、読んだため、こんな私が紋白蝶に羽化したとい う浅い夢を見た@数年ぶりに、かなりの寝汗を掻いてしまった杉山です。
数年前の寝汗は、志賀直哉の『城の崎にて』を読んで、投石にコッと当た って死んだイモリになった、そんな浅い夢を見たときです。悲しいねぇ。
蝶のように舞い、蜂のように刺す。所詮、そんなアナタは、昆虫さ。って 昆虫ネタでは、他の追随を許さない、そんな立派な人間になってやろうと ギッと後ろを振り返ってみたら、決して誰も追いかけては来なかった。
さぁ、そんなセミの腹筋なみに無理ってのに続く昆虫フレーズを考案中っ てハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。
■居酒屋で、会社や上司の悪口を耳にするのは辛いですが、 熱意とお酒を持って仕事を語る、そんな若者の実直さは、 見ていてもっと辛いです。
仕事は楽しいかね?
■毎日の仕事が、楽しくて楽しくて。
だったらそれは、作業です。 仕事は、決して楽しいものではありません。
■目の前の山積みの書類が減る、チェック・シートのレ点が増える。
それらは全部、作業の結果です。作業の結果は、 成果として目に見えるので、心地が良いんです。
■見えない結果を見つけ出す。
それが、仕事です。困難という壁が立ちはだかったら、それを 乗り越えるのか、ぶち破るのか、回り込むのか。
■そして今の人員で、今の持ち弾で、今のお客さんだけで、 3倍の成果を出すためには?
それを考えることだけが、仕事です。 書類の量や電話の回数は、まったく関係ありません。
■だから仕事は、辛いんです。
考えては、そのときに必ず、結論を吐き出します。 でもそれは、そのとき限りの妥協の産物です。
■世の中に、それ以上割り切ることのない結論なんて 存在しません。
今日の結論が、半年後に通用するとも思えません。 妥協しながら結審する、それを妥結と言うんです。
■どこに汗を掻くかが、ポイントです。
額に汗を掻くことは、爽快で気持ちの良いものです。 脳ミソに汗を掻くことは、肩が凝って辛いものです。
■一日の中で、せいぜい1時間。
それ以上は、仕事はできません。 あとは全部、作業です。だから、 サラリーマンで居続ける方が、賢明です。
■目の前の、紙と鉛筆だけで十分です。
真っ白なA3の用紙に、HBの鉛筆が3本。 消しゴムは要りません。書きなぐるんです。
■たった 100円くらいのツールから、 莫大な利益を生み出すことが、仕事です。それでも、
仕事は楽しいかね?
┃編┃集┃後┃記┃───────────────────
仕事自体は、決して楽しいものではありません。
仕事が楽しく感じるのは、考えて結審し、 仕事から作業に移行した、その瞬間だけです。
残念ながら、私は経験していませんし、今後も その予定はありませんが、陣痛は楽しいかね?
当然、ふざけている訳ではありません。 だって、生みの苦しみは同じです。 生んで育てに入った瞬間が、至福のときです。
お腹の中にいる赤ちゃんの目標は、 無事に出てくることだけです。
アタマの中の悶々は、悩んでいたって解決しません。 そう、考えなければ、出てきやしません。
成功者と言われる大社長が、多くの人前で、 作った成功体験を誇らしげに喋るのは、 仕事が辛かった。だからなんです。
楽しけりゃ、今でも現場でやってます。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━