砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0757滴:転びながら勤める侘しい人生

住民放送の直後に“2006/9/2まで不在にしております”と福岡の読者から、 自動返信メールが届いたので返事を送り返した@只今、文通中の杉山です。

ちなみに、こっちが心を込めて書いたところであっちは全部同じ文面です。

ですから、9月2日までにどれだけのメールがたまるか本当に楽しみです。

さぁ、そんなまったく知らない相手なのに愚痴や不満を書きまくっている ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■私のプロフィールを読んで電話で質問をして来た人がいます。

その男性は28歳で大企業に勤めている新しいお客さんです。 で、質問は私が最初の会社を辞めた本当の理由についてです。

■だから、本当の理由もなにもすべてあの通りです。しかし、

その男性は「真剣にうどんが嫌いで辞めたんですか?」と、 ちょっと引くぐらい鬼気迫る感じで私に電話で訊ねました。

■「そうだ!主体性が感じられないから嫌いだ」と私は言うと、

「うどんは嫌いだけれど転勤はもっと嫌いだ」と続けました。 「やっぱりそうだったんですか!」とその男性は喜びました。

■なんだ、転勤の辞令が出ただけのことか。と私は思いました。

案の定、愛知県から宮城県への転勤を言い渡されたそうです。 だから、私のふざけたプロフィールを読み入っていたんです。

■「杉山さんは転勤をどう思いますか?」と彼。

「ま、まともな人間の生活ではないね」と私。 「そうですよね。やっぱ辞めようかな」と彼。

■「うん。絶対に辞めた方が正解だよ」と私が言いました。

「えッ、サラリーマンが一番じゃないんですか?」と彼。 「サラリーマンは人間だけど転勤は人間扱いじゃないぞ」

■「どこで嫁さんを見つけてどこで子どもを産むんだよ?」

「それに転校させるのは可哀想だし」と私が続けました。 「それに僕は長男だからいつかはここで同居だし」と彼。

■「単身赴任なんて産業廃棄物とまったく同じ扱いだ」と私は言うと、

「人間らしい生活をするためにサラリーマンなんだ」と続けました。 「粗大ゴミじゃなくて産業廃棄物か」翌日、彼は辞表を出しました。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

こんな私も香川県で一生働けるんだったら、 転勤を拒んで辞めなかったかも知れません。

要は、2年単位で住民票を移さなきゃいけない仕事など、 ほとんど社員を人間扱いしていないってことと同じです。

ヒトじゃなく単なるモノとかコマ扱いです。 いくら高い給料をもらっても絶対に嫌です。

愛知県に住むその男性は今、地元の小さな会社で働いています。 自宅から通って愛知県で嫁さんを探して子どもを作る予定です。

それが極めて普通の人間的な生活です。だから、 それができない会社なんて辞めればいいんです。

今回の転勤はいいけれど次回の転勤はまず辛いはずです。 だって、年齢は2つ上がって嫁さんと子どもがいるので、

その年齢では再就職が難しいし転校もしなきゃだめです。 そう、大きな会社の歯車になると押し潰されるだけです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━