砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0794滴:小さなお店の負けない理由

無線LANを体験するためにわざわざマクドナルドの芥見店へ行った私は、 PCを立ち上げたけど繋がらなかった@DELLだからと思った杉山です。

ちなみに、店員に訊ねたら「芥見なので」とスマイルで答えてくれました。

ですから、安っぽい珈琲とマックフライポテトのMをお持ち帰りしました。

さぁ、そんなどうせ繋がったところでバッテリーが約30分しかもたない ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■私の自宅のすぐ近所に移動式の八百屋が12時に来ます。

軽トラックを改造して肉や野菜や果物を販売しています。 スカイショップ・ムトウと言う屋号の武藤君のお店です。

■これだけ周囲に大型のスーパーが立ち並ぶ時代に、

武藤君のお店は小さいながらにも繁盛しています。 50歳なのにみんなから武藤君と呼ばれています。

■その訳は30年以上も前からここに来ているからです。

武藤君は20歳にも満たない若い頃からこの祈年町で、 軽トラックに積んだ肉や野菜や果物を販売しています。

■毎日ここでお弁当を買う若いサラリーマンもいますし、

わざわざ車に乗って武藤君のお店に来る主婦もいます。 当然、スーパーより品数は少なくお値段もお高いです。

■でも、武藤君のお店はいつも繁盛しています。

私は「なんで買うんです?」と断腸の思いで、 集まったおばさんたちに恐る恐る訊ねました。

■案の定、本当に言いたいことを言われました。

「なんで市民運動会にいつも来んの?」とか、 「なんで会社に行かへんの?」とか散々です。

■毎日12時になにがあってもここに来るからです。

武藤君は日曜日以外の平日は絶対にここに来ます。 だから、みんなここで買うのが習慣になるんです。

■そして、随分後から一人のおばさんに訊きましたが、

武藤君は日曜日以外に休む日がたまにあるそうです。 だから、お客さんの身内のお葬式に参列する日です。

■武藤君は自分のお店で買ってくれた人を忘れません。

だから、その人の身内のお葬式には必ず参列します。 私にお話してくれた一人のおばさんもその一人です。

■品数が少なくてもお値段が少々お高くても、

毎日決まった時間に必ず来る信用や安心と、 人を思う気持ちがあれば絶対に負けません。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

だから、お昼時に私とスカイプで話していると必ず、 “毎度ありがとうございます武藤商店でございます”

と嫌でも録音テープの音声が聴こえて来るはずです。

当然、この祈年町だけじゃなくいろんな地域を回っています。 でも、その場所に来る時間はなにがあっても決まっています。

その時間に行けば必ずそこに居てくれると言うのは、 なにものにも換えがたい信用や安心となるはずです。

いろんな地域を回ればいろんなお客さんと触れ合うので、 当然、お葬式に参列する数も多くなってくると思います。

もっと言えば、お店で払ってくれた代金よりも、 香典の方が高くなる場合もあるかも知れません。

でも、武藤君はなにがあっても必ず参列します。だから、 大きなスーパーには決して勝てないけど負けもしません。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━