砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0856滴:熱い想いときび団子

メールにアウトルック・エクスプレスと書くときに嘔吐ルックと変換した @中途半端な英語力でアウトだけはOUTOと打ち込んでしまう杉山です。

ちなみに、オータムはAから始まる単語ですけどO-TAMUと打てます。

ですから、エクスプレスかエキスプレスか自信がないので発音はしません。

さぁ、そんなウエディングと書くときにDIと打ってウエヂングになった ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■あれはたしか1年半ほど前のまだヒノキ花粉が舞い散る季節でした。

若い起業家に「桃太郎みたいな組織が理想だよ」と私は言いました。 その起業家はとにかく会社を拡大して上場するのが最終目標でした。

■社長を桃太郎に例えるとイヌは実務を行う参謀です。

サルは管理をする智将でキジは統括をする武将です。 これだけの人材が揃えばきっと上手く行くはずです。

■それを真夜中のつぼ八で酔った勢いで言ったらしいです。

しかし、私はそれをまったく覚えてはおりませんでした。 だから、潜在意識レベルでは本当にいいことを言います。

■ちょっと前にその起業家と彼が連れてきた一人の男性とお会いしました。

彼は「うちのイヌです」とその男性を紹介してくれました。「イヌ?」 私はなんのことだかまったく分からずに口ごもりながら訊き返しました。

■すると彼は「当社の参謀ですよ」と自慢げに胸を張りました。

そのときに私が酔った勢いで言ったことを教えてくれました。 きっと私は彼が感じたことを言いたかった訳ではありません。

■そう、会社の中に動物図鑑を作れと言った訳ではないんです。

酔ったそのときはどうだったか知りませんが、きび団子です。 要は、熱い想いをぶちまけたところでだれも寄って来ません。

■イヌやサルやキジは桃太郎の熱い想いや人格に打たれた訳ではありません。

お腰につけたきび団子を一つ私に下さいなと言ったらくれたからなんです。 その後、熱い想いに打たれて鬼が島へと鬼を退治しに付いて行ったんです。

■今思うにおそらく私はそれを言いたかったんだとふと考えました。

熱い想いさえあれば人は付いてくると多くの人は思っていますが、 それは対価としてのきび団子をもらった後でのお話に過ぎません。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

きっとこの桃太郎のお話もなんかの本を読んだときに、 それは違うだろ!と思った記憶が薄っすらとあります。

要は、熱い想いを語れば参謀や智将や武将たちが必ず集まる、 そんな本を読んでそれが頭の中に残っていたんだと思います。

だから、大きく2つ違います。

熱い想いだけではいい人材なんて集まりません。 厚い札束があればいい人材はきっと集まります。

社長の熱い想いや素晴らしい人格に惚れ込むのは、 それをもらった後での社長の行動を見てからです。

きび団子ももらえないイヌやサルやキジは危険を冒しません。 でも、起業家に限らずそれを信じている人は結構、多いです。

あと1つは別に社内に動物を連れてくることなどありません。 参謀や智将や武将なんて外部ブレーンとして雇えばOKです。

だれでもかれでも雇用関係を結ぼうとすることは、 だれも信用できないと言う人格が貧しい証拠です。

だから、せっかくきび団子を与えても鬼が島までは付いては来ません。 その男性は見るからにイヌのような顔でしたがチャウチャウ顔でした。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━