砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1024滴:本当のワーキングプア

以前、ケータイに登録してある個人的に好きじゃない5~6人の表示名を すべて珍技巣半と変更した@珍技巣半から掛かってきて戸惑った杉山です。

ちなみに、5~6人も珍技巣半がいるのでそれがだれなのか分かりません。

ですから、だれであっても好きじゃない奴だと思ったので出ませんでした。

さぁ、そんな今度は識別ができるように動物占いの動物たちにするつもり ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■昨日の午後5時に高校時代の同級生と会いました。

彼は、岐阜の中では中の上の会社に勤めています。 突然「飲みに行こう」と忙しい私を誘惑しました。

■私は「銀行に行かないと財布の中に諭吉がいない」と言うと、

彼は「今日は俺がおごってやる」と微笑みながら言いました。 微笑んだその顔は、まるで印象派が描いた天使のようでした。

■ちなみに、印象をインドゾウの略字だと思った友人がいます。

中ジョッキを片手に「65万くらいやわ」と彼は言いました。 それは彼の月収です。65万円もあれば岐阜では大成功です。

■毎年、家族で海外旅行に行くと、

毎週末にはサッカーをやったり、 バーベキューで楽しんでいます。

■ところが一方、こんな私はG.W.でもどこへも行きませんでした。

もっと詳しく言いますと、物理的に玄関から一歩も出ませんでした。 ここまで自宅にこもると、危険な紫外線でさえも恋しく思いました。

■彼は「ダーリンはなにを目指しとるんや?」と目を丸くして訊ねました。

私は「世界の平和。でも、そのために家族が崩壊するかも知れへん」と、 半分冗談のような、でも、半分は本当のようなお話を笑って言いました。

■正直言って、インターネットの世界では65万円の月収は少ない方です。

でも、パソコンの中で暮らしている奴は世界中に誰一人としていません。 ビル・ゲイツでもグーグルのCEOでもリアルな世界で暮らしています。

■岐阜の居酒屋では、野口英世が3人もいれば腐るほど飲み食いできます。

それで十分なのに、もっとお金が欲しいとかもっと有名になりたいとか、 明後日の目標に向かって走り続ける人々がネットの世界には多いんです。

■本当なら家族で楽しめたはずのG.W.を失ってしまいました。

それは、実際に財布から福澤諭吉が消えた訳ではありませんが、 もう二度と取り戻すことのできない貴重な数日間を失いました。

■それを逸失利益と言います。本来ならば入るべき利益を失うことです。

働けど働けど低賃金なのをワーキングプアと世間では言っていますが、 本当のワーキングプアとは、働くほどに入るべき利益を失うことです。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

黙って聴いてりゃいい気になりやがって、彼は、 延々とサラリーマンは気楽だと叫んでいました。

お前、高校時代に万引きして丸坊主になっただろ! と、ここまで出そうになりましたが、抑えました。

そうだった。僕はおごってもらっているんだった。 そう思ったら彼のお話が興味深く拝聴できました。

また、そいつが賢いのは、今の月収である65万円が、 40万円にまで下がっても居続けると言ったことです。

大正解です。

40歳過ぎたおっさんが独立して40万円の月収を稼ぐことは、 ミドリガメにスッポンに進化しろと言うくらい無理なお話です。

働いても働いてもわずかなお金しか入らない程度ならまだマシです。 一生懸命に働けば働くほど入るべき利益を失う方が絶対に辛いです。

楽しいことよりも辛くないことの方が上だと思いました。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━