砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1039滴:紙に書かずに頭に描け!

岐阜市役所のロビーで「チーム・マイナス6%って対前年比の総売上げが、 マイナス6%の集団かぁ?」と友人が言った@他人のふりをした杉山です。

ちなみに、ガス排出量6%の削減を目指すための国民的プロジェクトです。

ですから、前からズッと思っていたんですがネーミングがあか抜けません。

さぁ、そんなエコやビズなどの軽薄なカタカナよりも正しい日本語を使え ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■今日は、変に小賢くて頭だけで計算する方に捧げます。

だから、結局なにもやらないで終わるでしょ。だって、 考えれば考えるほど防衛本能が働いてジ・エンドです。

■例えば、目の前の白い粉を見て砂糖か塩か分からないでしょ。

人差し指の先っぽにちょっと付けて舐めてみれば分かるのに、 それもやらないで甘いとか辛いとか1人で騒いでいるんです。

■ところが、甘いも辛いも痛いも関係なく舐めまくる1人の男がいます。

安藤公一。見た目に怖い34歳。今回の【砂金の人々】の取材先です。 中学を出てからなに一つまともに続かなかった男でも立派な社長です。

■彼は、とびです。そう、高い高い場所で作業をするとびです。

でも、彼は高所恐怖症です。高い場所に上ると足がすくむの。 そんな彼の会社は設立以来、ズッと増収増益を続けています。

■中学を出てから18歳までに何十もの職を転々とした彼ですが、

今では13名の社員を抱え、外注を合わせるとなんと30名を、 364日間ちゃんと面倒みています。お休みは、元日だけです。

■18歳までは、なんとなく興味のある仕事に手を出しました。

しかし、今の仕事のとびは決して好きなものではありません。 仕方なく始めたものです。だから、基本的に高所恐怖症です。

■そして、業界の常識に囚われないからここまで成長したんです。

そこらの同業者は、1社から仕事をいただくと満足しています。 しかし、それでは満足しない彼は、何社も営業しまくりました。

■その結果、なんとな~く今期も儲かっちゃっただけなんです。

彼は「よく分かんないですけどぉ行くだけですよぉ」ってね。 小賢い方に言いたいのは「紙に書いたとおりにやるのかい?」

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

見た目はとってもデンジャラスですが、お話しするとフレンドリーです。

30歳の社員には、年収にして700万円以上も支払います。 たしかに、危険を伴うお仕事とはいえこの業界では破格です。

安藤さんは「みんなと死ぬまで一緒に働きたいんですよ」と、 咳き込みながら私に言いました。ちょっぴり風邪気味でした。

そして、だれでも必ず来年は1つ年を重ねるはずです。 だから、年を取っても働けるいい環境を作りたいです。

安藤さんは、年を取った自分の仲間たちが、 現場で他人からバカにされたくないんです。

そう、こんなことを考えている時点で、 この業界では日本一!かも知れません。

涼しいオフィスで社員のピンはねしか考えていない立派な社長は、 2cm以上もある分厚い計画書に夢という名の数字を並べています。

心から「紙に書いたとおりにやるのかい?」と叫びたい。 考えるのは、やるかどうかじゃありません。考えるのは、

そのやり方です。始めたければ、紙に書かずに頭に描け!

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━