砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1136滴:変わる常識と変わらない良識

真夜中。私はベッドに横たわっていた。そのとき右のふくらはぎがつった。 @「もう二度と悪いことはしませんから許して下さい」と叫んだ杉山です。

ちなみに、小6のとき妹の貯金箱を壊した直後にも同じように叫びました。

ですから、なにか自分にとって危機的な状況に陥るとあっさり懺悔します。

さぁ、そんな痛みが治まって「懺悔は撤回!」と叫んだ途端に左がつった ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■岐阜にも素晴らしい社長がいらっしゃいます。

岐阜の「阜」の字が思いっ切り書き難いとか、 岐阜にしか使われない字だから覚えないとか、

■心無い都会の人たちは好き勝手に言いますが、

私の自宅から車で15分の岐阜市茜部菱野に、 腹が立つほど立派な社長がいらっしゃいます。

■基本的にヤル気やモチベーションは低いのになぜか儲かってしまう社長。

富田信介。趣味に生きたい52歳。今回の【砂金の人々】の取材先です。 私にランチをおごってくれた立派な社長ですが、残念なことに理系です。

■富田さんが会社を興して今年で20年目です。

いいですか、その20年間で前年の売上げを クリアーしなかったことは一度もありません。

■でも、写真をご覧いただければ分かってもらえると思いますが、

右から見ても左から見てもバリバリとやるようには見えません。 それなのに20年間、羨ましいほどの売上げと高い利益率です。

■トミーは「今一つヤル気が湧かんね」と口癖のように言います。

世の中には、ヤル気の塊のような社長が多いのに儲かりません。 私は、ヤル気のないトミーの会社が繁盛する要因を探りました。

■驚くべきことに20年間で自主退社した社員は、

結婚を理由に辞めた女性を除くと0人なんです。 ここなんですねぇ、売上げが伸び続ける要因は。

■でも、当の本人のトミーはなにも分かっちゃいないので、

商売は長続きが肝心だから一時的な利益を追わないとか、 市場に合わせて変化しなきゃダメだとか言っていました。

■だから、そんなに難しい高尚なものではなくて、

単なる人たらしが要因だと私は結論付けました。 どうも理系の人間は方程式で考えようとします。

■でも、富田さんはたった1つだけ私に見事なことを言いました。

「常識は変わるけどね、良識は絶対に変わらないんだ」ってね。 そう、今日の常識が明日も同じように通用するとは限りません。

■健全な考え方である良識は、いつの時代でも変わることはあり得ません。

富田さんは、持ち前の人たらしでお客さんや社員の心を鷲掴みにします。 それが、どこのどいつも真似をすることができない富田さんの良識です。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

モーレツに暑かった長良川の川原で鰻を焼きながら喜んでいる社長です。

本当に温厚でやさしそうなトミーです。 それに私にランチをおごってくれたし。

今日のこの一滴の中で心から言いたかったことは、 私はおごってくれた人を大切にするってことです。

たとえ800円のBランチでも私は言い続けますよ。 だから、私におごると間違いなく得をするはずです。

まぁ、本当にヤル気がなかったらとっくの昔に会社は潰れています。 ヤル気がないとは言いながら当然、要所&要所は〆ているはずです。

でも、とてもそんな風にも見えないのよねぇ。

だから、取材ページの中のB型の宇野さんの言葉が物語っています。

「ぶっちゃけ社長が大好きで、ここを辞めたくないんですよ」ってね。

次は、カレーは美味くないけどナンが最高のインド料理店を希望します。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━