砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1156滴:商品に聖域はない

神奈川県の社長が「今までにだれのコンサートに行った?」と訊ねたので、 岐阜市民会館を思い浮かべながら過去を振り返った@少なかった杉山です。

ちなみに、岐阜市民会館では都はるみとクールファイブしか観ていません。

ですから、そこ以外ではコンサートやイベント等には一切、参加しません。

さぁ、そんなステージを降りた都はるみの着物を引っ張ったらにらまれた ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■知り合いが経営する熱帯魚店へと行きました。

私は、熱帯魚評論家としても活躍しています。 彼は「最近、景気が悪い」と凹んでいました。

■熱帯魚の売上げがジリジリと下がっているようです。

そのお店では水槽などの機材は順調に売れています。 私には売上げが下がる原因がすでに分かっています。

■熱帯魚を売っていないからです。

だから、売れないんじゃなくて、 彼が売ろうとしていないんです。

■お店にはマニア垂涎の熱帯魚がいっぱい泳いでいます。

数百万円の値が付きそうな真っ赤なアジアアロワナや、 雑誌でもあまり見かけない南米産の希少なナマズです。

■しかし、非売品なんです。彼は、

熱帯魚をこよなく愛しています。 それ故に大切に保管しています。

■すると売上げが立たないどころか、

電気代や餌代がかさんで赤字です。 マニアはそれに気づかないんです。

■お店は、必ずお客さんを選ぶべきなんです。そう、

お金を払えばお客さんになれる訳ではありません。 しかし、店主の好みで商品を売ってもいけません。

■目の前の相手が自分が選んだお客さんだったなら、

店頭の商品は、お金を払ったお客さんのものです。 商品に聖域を設けるために売上げが下がるんです。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

1985年のロマネ・コンティは1本数百万円もします。 ものによっては1000万円を超える極上品もあります。

私がその店の主なら50万円でも買い手が付けば即売します。 ワインは発酵したグレープ・ジュースとなんら変わりません。

でも、ワイン好きの店主は地下室を掘ると温度を一定に保ち、 ズッとその中で大切に保管して何万円も電気代を支払います。

単なるお金持ちのワインコレクターならOKですが、 お酒を販売するお店ならお酒はすべて売るべきです。

それがお仕事なんだから。そーいう商売なんだから。

きっと「うんうん」と頷いてる方も多いとは思いますが、 自分を振り返ると必ずロマネ・コンティがあるはずです。

絶対にこれだけはお金じゃ売れん!というものがあるはずです。 違います。商売はお金だよ。お金で買えないものはありません。

自分のお店に非売品を置く時点で、そのお店は潰れます。 だって、お飾りで売らないんだから1円にもなりません。

私は、値が付きさえすれば外れた銀歯でも売る人間です。 だれも買ってくれないからいつまでも手元にあるんです。

店主は、お客さんを選ぶ権利をもっていますが、 店頭に並んだ商品を売らない権利はありません。

大好きな商品を手放したくないなら職を変えることです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━