砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1638滴:焼け石に水をかけ続ける習慣

この100年に一度の大不況と関係があるのかどうか分かりませんが、 ある社長が「もう打つ手がないです…」と相談に来ました。

そこで、私がちょっとしたアドバイスをしたら、 「それをやっても焼け石に水ですよね」とか抜かしやがりました。

バッカじゃねぇの!?と思いませんか。

タミフルが効かないインフルエンザ・ウイルスが腐るほどある今の時代、 自社の業績がよくなるウルトラCの妙薬など存在する訳がありません。

焼け石に水、大いに結構なことじゃないですか。

いくら真っ赤に焼けた石でも、 水をかけ続ければ少しは冷えます。

今は、どれだけ冷せるかが肝心じゃないですか。

でも、これは大不況の今だけに限ったことではありません。 儲かっている会社は、景気がいいときでも焼け石に水をかけ続けています。

そうじゃないと今、チャンスだというときに、 すぐ手を出すことができないからです。

その社長をはじめ今、大不況で苦しいと喘いでいる社長たちは、 景気のいいときも悪いときも絶えず一攫千金を狙っている社長です。

要は、業績が凹んだ原因を100年に一度の大不況のせいにしていますが、 残りの99年間も絶えず苦しみ続けている大バカ野郎です。

だって、チンチンに焼けた石を後生大事にズッと両手で抱いているから。

灼熱の砂漠に一滴の水を垂らしてもすぐに枯れますが、 水を垂らし続ければ小さなオアシスができるはずです。

そんなことを私は、4年以上も前から言ってるじゃないですか。

今は、いかに傷口を小さくするか!しかありません。

真っ赤に焼けた石に少しでも多くの水をかけ続けて、 抱える両手がヤケドをしない程度にまで温度を下げることです。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

東海三県では、熱いことをチンチンと表現します。 やかんがチンチンになったとか、お風呂のお湯がチンチンで入れないとか。

それと同様に、一杯のことをポンポンと言います。 お腹がポンポンとかカバンの中身がポンポンとか。

真っ赤に焼けたチンチンの石に、 ちょっとずつでいいから水をかけ続けましょうよ。

確実に温度は下がるはずです。 また、温度が下がったら、次に打つ手は見えてきます。

今、なにも打つ手がないと思っているのは、 真っ赤に焼けた石を両手に抱えているからです。

それを一気に冷すことは松下幸之助でも無理です。 いくら景気のいい時代であっても、ウルトラCの妙薬は絶対にありません。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━