砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1647滴:フェラーリと任天堂のWiiの秘密

ダントツ日記にも書きましたが、2008年度の フェラーリの販売台数&経常利益は過去最高です。

同じ車なのに、トヨタのセダンが販売不振で、 ガソリンを撒き散らすだけの鉄の塊がモーレツに売れました。

これで明らかになったことは、いくら不況になっても、 切り捨てられない商品は「別になくても困らないもの」ってことです。

必需品であるセダン(乗用車)が売れなくて、 何千万円もするスポーツカーが売れるんだから間違いありません。

ここで「それは趣味だからじゃないの?」と言う人は偏差値55です。 まぁまぁです。その調子で頑張れば、日大や関大レベルには入れます。

任天堂のWiiが爆発的に売れていますよね。 一体、それはどうしてでしょうか?

趣味だから? 自宅で健康管理をしたいから?

違います。他にお金の使い道がないからです。

どいつもこいつも未曾有の大不況になったら、 生活になくてはならないものを削るんですよ。

自分の暮らしになくてはならないものを少しずつ切り詰めます。 ある程度まで進むと小銭が貯まって「やった!」という達成感が湧きます。

切り詰める対象の優先順位は、最も目立つものからです。

人によってそれが車であったりトイレットペーパーであったり、 ニッスイの冷凍食品であったり。

その結果、小銭が貯まり(残り)ます。その貯まった(残った)小銭で、 ある人はフェラーリを買い、またある人は任天堂のWiiを買うのです。

要は、いつの世でも絶対にお金は使うってことです。

じゃなければ、どうでもいいゲーム機なんか100%売れっこありません。

絶対に自分の暮らしに欠かせない必需品を1円単位で必死に切り詰めると、 浮いたそのお金で別にあってもなくてもどうでもいいものを買っています。

売れる商品のポイントは、それが、人々にとって 別になくても困らない商品かどうかという点です。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

もっと腑に落ちるように言えば、 必需品を取り扱っている会社は多いってことです。

つまりライバルがそこら中に存在します。 そりゃそうですよね、必需品なんだから。

一方の「別になくても困らない商品」を取り扱っている会社は、 やたらと少ないです。だって、別になくても困らないんだから。

フェラーリや任天堂のWiiなんか生きていく上では、 それがあってもなくてもなんの支障もないものです。

しかし、それが売れています。

小銭が多い人が前者を買って、少ない人が後者を買っているからです。 たったそれだけのことです。みんな必ずどこかでなにかを買うはずです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━