砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1676滴:適正~それぞれの1ピース

2年半ほど前に「天職と適職」についてお話しました。 天職などない。あるとしたらそれは適職だと。

今日は、そこからもっと突っ込んだ内容です。

派遣切りとか大規模なリストラで失職している人々が多いようです。 でも一方では、求人難に陥っている介護関係の職場も多い。

一体、どうしてこのような現象が起きるのでしょうか?

まぁ、極論を言えば、ボーっとしていても食っていけるからです。 明日、食う米がなければ介護関係だろうが工事現場だろうが働きますよね。

銀行や郵便局を襲ってお金を手に入れるよりも、 お年寄りを介護した方が確実にお金は手に入ります。

じゃあ、なんでやらないの?

それを天職どころか適職だとも思っていないからです。 自分には合わなし、まったく筋違いの職場&職種だと。

この手の連中は、物理的にも精神的にも死ぬまで貧乏のままです。

どんな人でもジグソーパズルの1ピースに過ぎません。

社員が1000人の会社だったら1000ピースのジグソーパズルだし、 300人だったら300ピースだし、8人だったら8ピースなだけです。

ここにははまらないけどあそこにははまる。 見た目にちょっとカタチが異なるだけです。

それを適正と言います。

はまらないんじゃなく、はまるところが違うだけ。

多くの場合、能力の問題ではなく適正の違いです。

どんな小さな1ピースでも、それが欠けていたらパズルは完成しません。

たしかに、モナリザの顔を作るピース(花形)は大切かも知れませんが、 でも、背景の1つでも欠けていたらまったく価値のないものになります。

新築住宅の正面玄関は立派に完成しても雨どいがなければ欠陥住宅です。

天職でも適職でもなく、適正の問題です。

その会社の営業とか開発などの花形事業部に配属されなくても、 電卓を叩いたり荷造りをしてくれる人がいなければ、会社は回りません。

たかが1ピース、されど1ピース。

はまるところが違うだけなので、別になにも気にすることはありません。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

思うに、その仕事を好きとか嫌いとか言うのは、 その仕事の花形部分を見て言っているだけですよね。

例えば、それが工務店だったとしたなら、 家を売る仕事、家を造る仕事のことです。

セールスマンは自分の性格に合わない。 不器用だから大工は自分の性分に合わないと。

住宅のカタログを作る仕事もあれば、 苦情を受け付ける仕事、伝票をチェックする仕事もあります。

特攻隊みたいなセールスマンや職人の大工には、それはできません。

天職<適職<適正ですがね。

自分の職場をよくご覧なさい。どっかかしかには当てはまります。

ジグソーパズルのピースには、能力の高いも低いもありません。 それぞれの役割りと質量はまったく同じです。

ただ、見た目にちょっとカタチが異なるだけで、 はまるところが真ん中か片隅かの違いだけです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━