ある社長から「息子のバカマジメな性格を直したい」と相談されました。 その息子のことは私も随分前から知っていました。
社長曰く「もっと砕けた柔軟な性格にしないと社会に適応できない」と。
たしかに息子は、酒もタバコもゴルフもギャンブルも一切やりません。 しかし、私には決してマジメだとも思えません。
だって、もともとそれが嫌いなんだから。
私もそうです。タバコもマージャンも競輪&競馬も一切やりません。 酒は、養命酒をチビチビ舐める程度です。
でも、全然マジメじゃないですよね。
もともと嫌いなんだから、それをやらないことがマジメだとも思えません。
私は生まれてこの方、タバコなど1本も吸ったことがないし、 マージャンのルールも知らないし、船や馬になど興味もありません。
そんなくだらんことをやっている暇があるのなら、 G.ガルシア=マルケスの『百年の孤独』でも読んでいた方がマシです。
何を尺度にマジメorそうでないかを区別するかです。
大好きでたまらないけど今はそれをやってはいけないときだと思い、 それを我慢する人間がマジメであって、それ以外は単なる資質です。
最初から好きじゃないのは単なる資質。←これを褒めても仕方ない。
本人の努力の問題ではなく生みの親の問題です。
酒を飲みたいけど飲まない、タバコを吸いたいけど吸わない。 ゴルフやマージャンや競輪&競馬をやりたいけどグッと我慢する。
まずは、そいつがマジメかそうでないかを見極めることが肝心です。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
明るいか暗いかも生まれもった資質です。
声の大きな社員を高く評価するバカ社長がいますが、 あいつのそれは生まれつきです。
まったく努力などしていません。親の声が大きかったから、 それを遺伝子レベルで継承しただけのことです。
晩秋の虫の鳴くような小さな声だけど、 懸命に声を出そうと頑張っている社員の方が評価に値します。
実際に動いた距離を見てあげないと社員は救われません。
晩秋の虫が1cmほど進むと初秋の虫並みの声になりました。 ところが、遺伝子レベルで声が大きな奴は1cmも進んでいません。
どっちがマジメで、どっちがそうでないか。 こんな単純なことが分かっていないバカ社長は嫌ってほどいます。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━