砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1701滴:御社の葬式部長はだれ?

こんなに不景気なご時世なのに社員が辞める。 どこにも行くところがないのに社員が辞める。

そうお嘆きの社長も多いのでは。

本来ならば、会社にしがみ付いていたいと思うはずなのに、 多くの社員たちは見切りをつけてサッサと辞めてしまいます。

一体それはなぜか?

答えは超簡単です。

自分(社長)がやりたくない仕事をさせるために社員を雇うから。

そうですよね。そうに決まっていますよね。

自分がやりたい仕事をさせていれば絶対に辞めません。

私は、それをさせられる人を「葬式部長」と呼んでいます。

社長は、華やかでハッピーでお酒が飲める結婚式には出席しますが、 陰気で線香の匂いが漂うノンアルコールの葬式には出たがりません。

だから、自分の代わりに社員を出しやがります。

そんな社長に社員がついていく訳がありません。 人望がある、ないの問題ではありません。

たしかに一代で築き上げた社長は、並々ならぬ苦労をしてきました。 だからと言って、同じような苦労を社員にもさせる必要などありません。

しかし、そうじゃないと不公平だと思っています。 貧乏人がお金を握るとそんな空しい発想しか頭に浮かびません。

「俺が若かった頃は歩いてお客さんを回った」と自慢げに言いますが、 それは自動車が珍しい白黒テレビが全盛期の時代だったからです。

なのに、靴底を減らしてこそ一人前と言わんばかりの社長が多い。

自分はもう二度とやりたくない。考えたくもないことをさせていては、 振り返ったらだれもいなくなった状態になるのは極めて当たり前です。

自分がやりたくない仕事を社員にさせていないか、今一度、 考えてみて下さい。100%させているはずです。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

「やりたくない仕事をやらせる」より「やりたくない仕事をさせる」の方が、 使役の助動詞が上から目線ぽいので使ってみました。

申し訳ありませんが、使役の助動詞なんて、 44歳の中年が言える言葉ではありません。

時代よ、もっと早く私について来て欲しい。

よく「自分がやられて嫌なことはするな」と朝礼で言いますよね。 だったら、自分がやりたくない仕事を社員にさせないことです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━