砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1709滴:意外に知られていない先駆者利益

最近、感じたことの1つに「先駆者利益に無知」というのがあります。

例えば、つい先日も「○○社長はとっても素晴らしい人なので、 あの人の言うことなら信用できる」とある知り合いの社長が言いました。

違うんだよねぇ。。

あの人が素晴らしい訳でも、やった行為が素晴らしい訳でもありません。

「最初にやった」ということが素晴らしかっただけです。

要は、その社長がやったことと同じことを必死にやってみたり、 その社長の傘下に入ってみても得をするのはその社長だけです。

それを「先駆者利益」と言います。

その社長の人格が、営業手腕が素晴らしい訳ではないんです。

「最初にそれをやった」からヒットしただけです。

その後、それを真似したり、その社長を慕ってみたところで、 得をするのはその社長だけです。

実際にお金は動かないものの、ほとんど心のマルチ商法みたいなものです。

これが意外に知られていないというか、 これを説明してもなかなか理解をしてもらえません。

それどころか、私が悪者にされてしまうくらいです。

まぁ、幸せですねぇ、こーいうお値打ちな人たちは。 だから、1回でも最初に偉業を成した人は、死ぬまで食っていけます。

ズッと尊敬し続ける側近たちが絶えないからです。

得をするのは先駆者(最初にやった人)だけなのに。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

「こんな商売どうかな?」と第三者に聞いて、 「いいね!」と言われた時点でそれはスタンダードだと前にも言いました。

そんな時代ですよ。

その人が3年前に成功したことを一生懸命に真似したところで、 その人と同じように1000万円のレクサスになど乗れっこありません。

それどころか、あなたがその成功法則を踏襲すればするほど、 最初にそれを開発したそいつがますます得をして終わりです。

それが先駆者利益。

最初にやったもん勝ちというやつです。

野球でいうところの打点と一緒。稼いだ打点は減らないでしょ。 それと相反するのが打率。打てなくなったら下がりっ放しです。

世の中は、打点ではなく打率を重んじる社会です。 打てなくなったらクビを切られるのが世の常です。

私は、洗脳された民衆を救おうと一生懸命に呪縛を解こうとしているのに、 「あなたはあの人の素晴らしさをまったく理解していない」と叱られます。

ま、別にいいけどね。1cmも痛くも痒くもないので。

ただ「先駆者利益」の存在だけは、人として覚えておきましょう。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━