反吐が出るほど嫌で嫌で仕方なかったのですが、その社長には昔、 随分とお世話になった義理があったので、ある勉強会に参加しました。
テーマは『商売とはなんぞや?』。
このテーマを聞いただけで、まともな社会人は参加しませんよね?
1円でも多く利益を確保しなきゃいけないこのご時世に、 商売とはなんぞや?なんて滑稽過ぎてお話になりません。
案の定、その勉強会に参加している社長連中は、 「三方良し」を合言葉にしている幸せな方々ばかりでした。
その三方良しとは「買い手良し、売り手良し、世間良し」を信条とする 近江商人の考え方です。
今の滋賀県人がみんなそんな考え方だとも、とても思えませんが。
まぁ、三方良しなんてことを言っている時点で終わりです。
大体、そーいう方々は、勉強会が始まる前にみんなでご飯を食べるとき、 箸を両手の親指と人差し指の間に挟んで軽く目を閉じて合掌します。
家では合掌どころか、最初に缶ビールを開けるくせに。
安く仕入れて高く売るんでしょ。
毎日、家で缶ビールが飲めるのは、安く仕入れたものを それより350円以上も高く売ったからじゃないですか。
いい意味でも悪い意味でも、商売は相手を騙(だま)すことです。
肝心なことは、どうせ騙すなら少しでも上手に騙してあげることです。
そうするとあなたがたが信条とする「三方良し」に1cmでも近づきます。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
ある社長が新製品の化粧品ができるまでの苦労話をテレビでしていました。
その中で「他社の製品は5000円ですが、当社の新製品は1万円です。 この値段を付けるのにはとっても勇気が要りました」と言っていました。
お前、通常より5000円もぼったくってんじゃねぇかよ!と思いません?
研究開発費、アイディア料などの名目で2倍の定価です。 果たしてこれが適正価格でしょうか。
これに対してなにも言わないどころか、 それを全面的に受け入れてしまう安い国民性を疑います。
一種の詐欺・窃盗のようなものじゃないですか。
それをテレビの前で堂々と言えるということは、商売は相手を騙すこと。 もっと言えば、上手に騙してあげること、ということです。
2倍の定価を付けても感謝される仕組みさえ構築すればいいってことです。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━