このお盆休みの最中に駆け出しの若い弁護士(♂)と話しました。
弁護士稼業も大変みたいですねぇ。
一流大学を出て、そればっか勉強するロースクールに入って、 見事に難関を突破したと思ったら就職先がないらしいです。
要は、需要よりも供給する側が多過ぎて、 そんなに弁護士が要らないということです。
日本は、もともと訴訟国ではないですからね。
とは言っても、それで食っていかなければなりません。こいつは。
彼は、この先3年間の事業計画を一生懸命に語っていました。 笑っちゃいますが、弁護士でも事業計画があるみたいです。
その内容を聞いて思ったことは、 こいつはまったく相手のことを分かっていないということです。
相手とは、すなわちお金を払う依頼人のことです。
ただでさえ訴訟案件が少ないというのに、 どうすればお客(依頼人)が増えるかという部分がまったくありません。
家族関係が希薄な今の時代なので仲裁役として相続に力を入れる。 多重債務者が溢れているので、債務免除の記事をサイトに載せる。等々。。
これでは、100点満点中で28点くらいです。
相談したい相手の目線はどこにあるのか? それに焦点を絞れば、自ずと答えは出てきます。
相談したくても敷居が高いんでしょ。弁護士事務所は。
弁護士事務所だけです。「うちの事務所へ来て下さい」と平気で言うのは。
「こちらからお伺いします」と言うだけで、新規のお客は確実に取れます。
そんなあたりが、相手の目線に立っていない部分です。
仕事の中身はどうでもいいんです。 そんなものは出来て当たり前だと素人は思っています。
最も肝心なことは、そこまで行くのが厄介なだけです。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
例えば「これは今までにない素晴らしい商品です!」と言われても、 「その商品を何万人が欲しいと思ってるの?」とよく思います。
今までにあったものをさらに改善した商品は必ず売れると思いますが、 今までになかったものは、基本的にはあってもなくてもいいものです。
そして、あってもなくてもいい商品は間違いなく売れません。
これが、相手の目線に立っているかどうかの違いです。
弁護士なんて腐るほどいます。本当に5分の1くらいは腐っています。
だったら、どこで勝負をするかです。
相続や多重債務対策なんて猫も杓子も司法書士もやっていることです。
「今から御社までお伺いします」と言える弁護士が何人いるか?です。
もっと言えば「どこへでも行きます」と泣きながら言うお客は、 もうとっくに終わった人間です。だから、お金になりませんよ。
「あぁ~、ちょっと先生とお話したいんですが」というお客は、 これ、持ってますよ。腐るほどたんまりと。
これとは親指と人差し指をくっつけた丸い輪のことです。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━