砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1793滴:横綱の陥落はあり得ない

今日までに会社を閉じた社長を少なくとも100人以上は知っています。

昨日までは社長。今日からは普通の人。

それが不況による倒産であれ、体力的&気力的にできなくなって 廃業した場合であれ、とにかく会社を閉じたことには違いありません。

先日、アパレル会社を経営していた元社長と会いました。 7年前に自己破産する前まではイケイケの社長でしたが、

サラリーマンになった今では大人しくなっていましたねぇ。

でも、私は一緒に居る間、ズッと「社長」とそう呼んでいました。

普通だったら、そう呼ばれるとくすぐったい気がして、 「もう僕は社長じゃないから」と返すじゃないですか。

まったくそんなことはありません。この社長に限らず、 一度でも社長職に就いた人間は、だれも嫌がりません。100%そうです。

そして、それでいいんです。

大きい会社であれ、吹けば飛ぶような小さな会社であれ、 商法上は同じ「法人」です。だから、社長職も同じです。

社長は、役職の頂点です。 大相撲の横綱と一緒です。

大相撲の横綱は、一度その地位に就くと、 それから休場し続けてもそこから陥落することはありません。

横綱でなくなるときは、力士を引退したときです。

しかし、大関以下は成績が振るわないとバンバン陥落します。

だから、大きな会社の浅野部長が会社を辞めたら、 どこにでもいる普通の浅野さんです。

部長や課長程度なら、普通のさん付けになって終わりです。

ところが一方、雇われだろうが何だろうが、 一度でも社長をやった人間は死ぬまで社長。

それだけ社長という地位は、社会において立派な位置です。

横綱の陥落はない。引退だけ。だから、社長の陥落もない。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

久しぶりに社長を持ち上げた内容となりました。

ここ最近、タコ社長などと言っていたような気がするので、 自責の念を込めてサラッと気持ちよくさせました。

でも、本当のことだし。

一度でも社長をやったことがある人に対しては、 私はズッと「社長」と呼び続けていますし、死ぬまでそうするでしょう。

死ぬのは私ではなく、あっちの方ですが。

そこで「もうやめてよ。。」と言う人は、 今までに1人もいませんでしたよ。

一度でもベンツに乗ったことがある人は、なかなかマーチには乗れません。 しかし、嫌々ながらに我慢して乗っている人もいます。

でも、一度でも社長をやったことがある人は、 サラリーマンになっても部長、課長職に甘んじることはできません。

生活のため家族のため、仕方なくその地位にいますが、 自分の中では社長をやっていたという自負があります。

横綱が大関以下に陥落するということはあり得ません。

元社長が今では課長。しかし、それは今の会社の地位。

その人の中では、いつまでもズッと社長のままです。 それは地位や役職ではなく、自分の中の位置だから。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━