砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1802滴:「1対多数」の構造を「1対1」にする方法

商売をやっている以上、必ずと言っていいほど付き合うのが税理士。

ただ、勘違いをしていけないのは、税理士と付き合ったところで 決して商売が繁盛する訳ではないということです。

それは至極当然なことで、税理士の仕事は税務相談であり、 経営指南がその範疇ではないからです。

ただ、確実に自分の知らない情報はたくさん手に入ります。

いかに税理士と上手く付き合うかで、 商売のやり方、この先の読み方が分かるはずです。

「うちの担当者は毎月来るよ」と言う社長も多いと思いますが、 それは通常業務です。

しかも所長ではなく監査担当者。つまり、電卓を叩くだけの簿記人間です。 まぁ、所長が来たとしても「あなたの会社にだけ」ではないはずです。

職員が10人くらいの税理士事務所だったら、 法人・個人を合わせて最低でも100社くらいの顧問先があります。

だから、向こうから見れば「100分の1」に過ぎません。

例えば、あなたの会社が毎月5万円の顧問料を支払っているとしましょう。 毎月5万円の顧問料を支払う会社は税理士事務所からすればAランクです。

ですので、100社の中の上から20番目までには位置します。

ただ、それでも「20分の1」です。また、毎月30万円を払ったとしても、 「1番の顧問先」ではなく、Aランクの中の1社としかカウントされません。

頭では「1番の顧客」と思っていても、事務所経営をする上では、 Aランクをいかに活性化させるか?ということしかおそらく考えられません。

でもこれは、税理士事務所に限らず、顧客を抱えるどんな商売でも同じです。

来月、お歳暮を贈りますよね? 毎月お金を払っている先に お歳暮を贈るのもおかしな話ですが、みんなそうしています。

でも、それは夏と冬の恒例行事となっているので、 税理士事務所もさほど嬉しいとは思いません。

ひょっとすると所長は、社長(あなた)の顔も知らないかも知れません。 100分の1です。実際にそのような所長は、驚くほどたくさんいます。

だから、毎月、それが無理なら隔月でもOKなので食事をしましょう。

あなたから見れば1対1。税理士事務所の所長から見ても1対1の場は、 面と向かった食事の場面しかありません。しかも、談笑ができます。

そこに監査担当者を入れてはいけません。効力が薄くなってしまいます。

所長を占有する。これを繰り返しやっていけば、年間の顧問料では とても手に入れることができないくらいの情報を提供してもらえます。

もっとも、所長は情報提供などしている気はサラサラないのですが、 あなたの側からすれば、宝の地図のような話に聞こえることだと思います。

自分から見て「1対1」。相手からすると「1対多数」の構造を 双方から見て「1対1」にするには、個室での食事が一番です。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

私は、芸能人とかスポーツ選手の大ファンにはなりません。 いくらなったところで「1対多数」どころか「1対数十万人」だからです。

それって、思いっ切り割に合わないじゃん。

向こうから見ても、せいぜい「1対10」くらいに収まらないと、 時間と経費のムダ遣いに思えてなりません。

すべてにおいて、私は「同じテーブルの上に乗らない」ことはやりません。

ってことで、千葉県船橋市の大御所税理士の取材レポートが完成しました。

http://www.zeirishijimusyo.com/report/003.html

79歳でも現役。死ぬまで現役というのは私の理想です。30代や40代で リタイアを夢見ている南の島大好き人間には読んでもらいたくはありません。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━