(1)500円玉を握り締めた中学生。 (2)1000円札を胸ポケットから出したサラリーマン。 (3)金色のクレジットカードを財布から取り出した団塊の世代。
このような3人のお客さんがいたとします。
たった1人だけ大切にしろと言われたら、 あなたならどのお客さんを大切にするでしょうか。
まぁ、いろんな考え方があるとは思いますが、 私の優先順位は(2)→(1)→(3)です。
私の場合、商売をする上での一番の目的は利益ではなく、 1日でも長く続けること。利益は、そのための原資に過ぎません。
だとすれば、お客さんの年齢は非常にインポータントです。
いくらお金を持っていたとしても、10年後にお亡くなりになるような人を たくさん抱え込むと11年後がとっても心配です。
下手をするとそれまでの利益が香典に化けてしまいます。
また、売り手と買い手の長いお付き合いを考えた場合、 意志の疎通がどこまで可能か?というのも大きなポイントです。
10歳違うと価値観はまったく相通じません。
だから、自分と同じ世代を大切にした方が息の長いお付き合いができます。
もっと言えば「お客さんを育てたい」とか「お客さんと共に成長したい」と いうのが理想なら、できるだけ売り手と買い手の年齢は近い方がベストです。
思いっ切り基本的なことなのですが、 これが分かっていない商売人は結構、多い。
すべてのお客さんが自分と同じ年月を生きると思ったら大間違いです。
昨日、5万円分の買いものをしてくれた上顧客が、 今日も普通に生きている保証などどこにもありません。
言い換えれば、手間ヒマを掛ける相手を間違えたら、 それまでに掛かった経費が一瞬にしてパーになります。
目の前の相手の適正年齢をじっくり吟味しましょう。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
すべてのお客さんを平等に扱うのはおかしいと思いますけどね。
そう言うと「金額でA・B・Cランクをつけています」とか 小賢い商売人は反論しますが、それもちょっと違うと思います。
金額で分けたAランクのお客さん、 明日も生きている保証はありませんよね。
まぁ、それを言うとキリがない話ですが、 できるだけ無用なリスクを避ける策も講じた方が無難です。
それは、自分と同じ世代を握ること。
少なくとも自分が生きている間だけは、 生きていてくれそうなお客さんがAランクではないでしょうか。
そう思いますけどね。いくらいいお客さんであっても、 その立場を子どもたちへと世襲までしてくれる人などいません。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━