砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1809滴:籠の外の世界

石川県でうだつの上がらないサラリーマンを15年間も続けている 氷川きよしを5~6発ほど殴ったような顔のお客さんと話しました。

ちなみに、氷川きよしを5~6発殴ると前川清のような顔になります。

だから、そんなことはどうでもいいんです。

40歳近い彼は「大原簿記に通って診断士か社労士の資格を取りたい」と、 スカイプのマイクに向かって鼻息荒く語り掛けました。

すでにこの段階で無理です。

中小企業診断士と社会保険労務士とではまったく職性が異なります。 この2つを並べる時点で大原簿記の授業料は無駄遣いで終わります。

と同時に「不景気=資格に頼る」という方程式をいまだに信じていることも 滑稽に思えてなりません。

不景気だから資格を取ろう!というのは、専門学校のキャッチフレーズです。

弁護士が余っている昨今、国家資格を取得しても便所のふたにもなりません。

国家資格は、法律によってその地位を守られた排他的なもので、 且つ(かつ)国から与えられた立派なライセンスです。

ってことは、言い換えればその法律の範囲の中の仕事しかできないので、 かえって戦う面積が小さくなります。

ましてや、法律がちょっと変われば昨日まで独占的な業務だった仕事が、 そこらの連中もできるようになってしまうし、現実にそうなってきています。

しかも、どの国家資格もとっくに飽和状態だし。

かえってその中に飛び込むリスクの方が高いと思うので、 今のような時代には、資格に囚われない仕事の方が絶対にOKです。

その資格を持っているだけで、毎月○○万円は固定給として 保障されているなら別ですが、そんなものは世の中にはない。

大きな権力で守られた世界というのは、 それだけ活動範囲も狭いということです。

また、専門性が高いということは、その中で抜きん出るためには、 ライバルたちにモーレツに大きな差をつけないと輝くことができません。

今、そんな世界に飛び込むことに1円分のメリットすらあるとも思えません。

そこで、すでに立派な国家資格を持っている方々はどうすればいいのか。

例えば、税理士だったら、節税コンサルタントと冠をつければOKです。 節税ができない税理士は1人もいません。

でも、税理士と名乗るだけでは業務範囲と自身の発想が狭くなります。 ところが、○○コンサルタントとそれらしい冠を並列にするだけで、

活動範囲と発想が確実に幅広くなります。 しかも、国家資格の許された範囲内だし。

何かに守られているということは、その分だけ 忠義を尽くさなければならないということです。

今、あえてその中に飛び込む価値と必要性があるとは思えません。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

大きな権力とか後ろ盾を好む人が多いですが、その分、活動範囲が狭くなり、 むちゃくちゃ忠義を尽くさないといけないじゃないですか。

そーいうのが生理的に無理なんですよね、私。

すべてOK。でも、自分の中ではこの部分は一切やらない。が私の理想です。

この範囲だけOK。それ以外のことに手を出してはNG。というのは嫌です。

すでに資格を取得している人は、その中で幅広く活動できる冠をつけると 対外的にも自身の発想にも刺激になっていい効果が表れると思います。

申し訳ありません。義父の車のバッテリーが上がったようですので、 今からJAFの電話番号をググってみます。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━