砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1847滴:価格の本当:お客さんの体感温度を上げてやれ

物価水準が継続的に下落し続ける現象のことを「デフレ」と言いますが、

だったら、安けりゃ売れるのか?

どこにでもあるようなカテゴリの商品。それをハンバーガーで例えるなら、

マクドナルドの100円バーガーがさらなる企業努力の末に 98円になったとしたら、今以上に民衆は喜ぶのでしょうか?

いいえ、喜びません。

経済用語のデフレとお客さんが感じるそれとはちょっと異なります。

要は、その価格が安いと感じられればお客さんは満足するはずです。

原材料費、人件費などのコストから一般的な販売価格を決定します。

それを適正価格と呼んでいますが、その適正価格をライバル他社よりも 1円でも多く値引いて世間の注目を集めることは愚行としか思えません。

生き残るためには、原材料費や人件費から販売価格を割り出すのではなく、 お客さんの体感温度を今以上に高めてやればいいだけです。

いくら企業努力をして98円のハンバーガーを売り出したところで、 それを食べたお客さんが「やっぱ98円だね」と思えば生ゴミと同じです。

ところが「これが200円!? 1000円の価値はあるんじゃない?」と 思えば勝ちです。

つまり、お客さんの体感温度が販売価格の何倍なのか?が問題なのです。

今日は、いつになくビジネスチックな感じなので、ちょっとご満悦です。

その体感温度、以前は1.5倍くらいでOKでした。つまり、100円の 商品だったら150円くらいの価値を感じてもらえば成功でした。

しかしながら、最近では3倍。商品やサービスによっては5倍の 体感温度を得られなければ満足されないようになってきています。

それを経済用語で言う“デフレ”と混同している社長が多いです。

結果、闇雲に価格戦争に参戦して会社の体力を消耗し続けています。バカ。

とっくに価格を下げてお客さんの満足を得られる時代ではありません。

価格を上げてもそれを凌駕するくらいの体感温度を与えてやることに 終始する時代だと私は思う。

今、あなたが売っている商品やサービスの価格。

それの3~5倍くらいの体感温度をお客さんは感じ取っているでしょうか。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

だから、依然として高級品が売れ続けているわけです。

いくら不景気でも1000万円を超える車や宝石類は、 飛ぶように売れています。

それは、安けりゃ売れるという昭和の方程式に反比例していますよね。

しかし、その人たちからすればとっても安いんです。

価格じゃないから。体感温度で大満足しているから。

原材料費や人件費から算定した販売価格を適正価格と言っている時点で、 その会社はジ・エンド。社名を「株式会社終わりや本舗」にして下さい。

極端な話、受付や店員のお姉ちゃんが異常にキレイだったら、 3万円のハンバーガーでも売れる。

所詮、お客なんてそんなものです。

その物自体、そのサービス自体に付加価値を見出させるのではなく、

その空間や時間、もっと言えばそのお店や会社の信頼感が目に見えない 多額の価値となるものです。

そして、それを醸し出させることは結構、容易なもので、 ライバル他社が考えてもいない情報発信をやるだけでファンは集まります。

つい先日も奇特な雑誌社から取材依頼があった画期的なツールも便利です。

http://www.custom-letter.com/

それを高いか安いかと判断するのは、目の前のお客さんです。

いくら頑張って1円安くしたところで徒労で終わる場合がほとんどなのは、 お客さんの体感温度をまったく考慮していないからです。

まだ息がある内に脳ミソと経費は効率良く使いましょう。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━