砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1864滴:本当のレバレッジ経営

昨今、レバレッジという言葉が頻繁に飛び交います。

この言葉をはじめて耳にした人も頻繁に飛び交っていることにして下さい。 そうでないと今日のお話がここで終わります。

そうです、レバレッジとは「てこ」のことです。

要は、てこの原理のように少額の投資で多額の利益を上げること。

言い換えれば「科学的に計算し尽くされた漁夫の利」という感じかな。

絶対に違うと思うけど。

そして、レバレッジは金融界のことだけではありません。

例えば、ある社長が「社員はいいよぉ~。言えばやってくれるので」と、 嬉しそうに言ったりします。現実に、私はよくそう言われます。

しかしながら、私は零細企業の雇用を断固として否定しています。

その会社に雇われる社員も不幸ですが、社長も必ず不幸になるために。

仕事があるときはいい。いいに決まっています。 問題は、思うようないい仕事がなくなったとき。

それまで一生懸命にやってくれた社員の首を簡単に切ることはできません。

だから、今度は社長が必死に社員たちの分まで稼がなければならない。

これが現実の世界のレバレッジ経営です。つまり、てこの原理。

そして、その限界数値は3。社員は3人までが限界ということです。

それまで3人の社員を便利に使ってきました。が、仕事がなくなった。 すると、その3人の食い扶持を社長1人が稼がないといけなくなった。

それが4人以上になるといくら頑丈な「てこ」でもポキッと折れます。

いいですか。社長1人が食わせることができる社員数は3人が限界です。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

あなた、何言ってるの? 地域社会のために雇用は大切でしょ!? と理不尽&無責任なことをおっしゃる連中が結構、多い。

地域社会の発展や社員たちの人生を大切に思うなら、 自分の内臓を売ってでも社員の生活を守れと私は言いたい。

いいときは、だれでもいいことばかりを言う。

肝心なのは、悪くなったときにどう考え、どう行動するかです。 資金繰りが回らなくなった途端に明後日、社員の首を切るだろ?

文句があるなら内臓を売って雇用を維持してからにしてもらいたいものだ。

私は、自分の内臓を売るどころか、献血もしたことがないので、 間違っても戸籍上の他人を雇用する気などカケラもありません。

雇用は、大きな会社が考えればいいことだし、 政府の雇用に関する数値には零細企業の「れ」の字も含まれていません。

地域社会のためだと思うならば、 自分の会社が潰れないようにすることを最優先に考えるべきです。

てこの原理。

いいときのよりも悪くなったときの反動のほうが遥かに大きいものです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━