『るるぶ』片手に特急しらさぎ1号に乗り、古都・金沢へと向かった。2時間40分後。最初は、工事中で足場が組んであるのかと思った。
だが、駅の東口を出て振り返れば、随分と立派な鼓門がそこにあった。
近江町市場を横目に黙々と歩いた。すると菓子文化会館という文字が目に飛び込んできた。予定外だったが、入らないわけにはいかない。
が、その奥には泉鏡花記念館があった。旺文社文庫を読みあさった私には嬉しい誤算だったが、そのとき泉鏡花を1冊も読んでいない自分を発見した。
次に五木寛之文庫。しかし、入場料が100円だったので入らなかった。
その先に和風モダンな建物を確認した。そこで近寄って見たら、
個人開業医の医院だった。またこの看板のレトロな文字がいい。
最初の目的地は、この坂の上にあった。
その前に金沢城の石川門。重厚な造りに感心して丁寧にシャッターを押した。
そこから左側の風景。散りかけてはいるものの、まだ桜は残っていた。
そこから右側の眺望。純粋に気分がいい眺めだと感じた。
そして、兼六園。
日曜日だったが、思ったほど混雑はしていなかった。しかし、外国人が多い。
霞ヶ池。1人、ぼんやりと湖面を眺めていた。
桜。そこには、兼六園熊谷桜と記してあった。
何気に癒される山水といったところ。遠くの眺望も借景になり、実にいい。
蓬莱島と呼ぶらしい。若いカップルが、そう言っていた。
向こうにある橋の姿が列をなして空をゆく雁に見えることから、雁行橋。
気持ちのよい眺望。背後に金沢の街並みを借りるところがいい。
寿亭という茶屋で加賀あんころ(400円)とお茶。畳の上で寝転がった。
見所が多過ぎて対象の名前が分からない。立派な松とでも呼んでおこう。
噴水。霞ヶ池の水が水圧により、自然とこの高さまで噴き上がっている。
ひっそりと黄門橋。侘寂(わびさび)の世界観。
真弓坂口から外へ出ようと歩いて行くと、左手に瓢池があった。
滝がなかなかの情緒を醸し出している。
兼六園のすぐ隣にある金沢21世紀美術館へ入った。無料だし。
入るや否や、ムウッとする室温に若干、苛立った。
雲を測る男。これを眺めている私もどんなものかと考えさせられた。
タレルの部屋。映画『シビルの部屋』なら観たことはある。
壁面全体にデザインが施された大きなギャラリー。見知らぬ女性を借りた。
KOHRINBO109の裏に回り、少し歩いたところに長町武家屋敷跡界隈。この界隈は大変気に入った。流れが早く、水量の豊富な用水も実にいい。
大野庄用水の流れ。20分くらい水の泡をジッと見つめていた。
あめの俵屋。「るるぶ」に書いてあったので写真だけ撮った。
雑誌やテレビなどでよく見る景色。1坪、一体いくらくらいなのだろうか。
鞍月用水を駅に向かって歩いていたら、尾山神社を見つけた。その門。
全国レベルで超有名な観光名所がある中、奥床しい感じの尾山神社。
そのまま近江町市場へと向かった。最初に見つけたどじょうの蒲焼ショップ。
長い行列の原因となっていた近江町コロッケ。私には、この世の中に並んでまで食べたいものなど1つもないので横目に通り過ぎた。
中途半端な時間のせいなのか、そう大して混んではいなかったが、ちゃんと賑わってはいた。
新しくなった近江町市場を背に、金沢駅へと向かった。
ちょっとばかり薄暗くなった鼓門の背景。しかし、無意味に巨大。
つづみ亭という和食屋で華御膳(1260円)を食べた。あまりに疲れていたせいか、食べながら少し眠ってしまった。
帰りの特急しらさぎ16号まで時間があったので、駅の周辺を歩いた。すると、大きなやかんのオブジェ(作品名:やかん体、転倒する。)があった。5時間は歩いた。帰宅して体重計に乗ったら1.5キロほど減っていた。今回は体力の都合上、ひがし茶屋街と主計町茶屋街には行かなかった。そこへは、また次回ということで。快晴だったし、満足した一日だった。