砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1882滴:ギリシャ悲劇:中年J、お前もか

ギリシャ悲劇は対岸の火事でなく、あそこがコケたらヨーロッパも破綻し、 ヨーロッパが破綻したら世界中が恐慌になる。当然、ジャパンも連鎖する。

そんなご時世の中、今年中に独立したいという中年Jから相談がありました。

まぁ、いいでしょ。

しかし、最低でも毎月の利益として50万円を確保することが必須の条件。

すると「あの人とあの会社から6万円、でもあそこは…」と指折り数え、 「なんとか50万円は確保できそうです」と年相応の満面の笑み。

ところが今、ちゃんと50万円確保できると思っていても、 実際にスタートしてみれば、行って行ってせいぜい30万円が限界です。

下手をすれば20万円行くかどうか。。。

物事をはじめる前、自分の頭の中に浮かぶ数字は期待に満ち溢れています。

言い換えれば、それは夢と希望をサランラップに包んだような状態で、 現実の世界では、それを上回ることなど100%あり得ません。

でも、やりたい!? まぁ、いいでしょ。

その後に確かめたいのは仕事のやり方です。

例えば、それがIT関係の仕事とだとして、外注に振りますよね?

ある会社から「80万円で販管ソフトを作って欲しい」と依頼されたとき、 「○○はA君に、△△はBさんに、□□はCに頼むか」と振りますよね?

80万円で受けて、A君に15万円。Bさんに20万円。Cに8万円。

その差額の37万円が売上だと。

そんな悪徳ブローカーのような仕事を狙っていたら、 まず間違いなく現代版のギリシャ悲劇に突入します。

独立当初からブローカー(元請)仕事で上前だけをはねようだなんて、 水戸の御老公じゃなくても印籠を渡したくなります。

ここで偏差値58レベルの方はお気づきだと思いますが、 「印籠を渡す」ではなく「引導を渡す」が正解です。

○○と△△と□□の作業を外注に振って姑息に利ざやを稼ぐ。

それができるようになるのは、5人以上の社員を抱えてからです。 それまでは1~10まで自分1人でやって稼ぐのが当たり前です。

それで毎月50万円の利益を上げることができた日には、 やっと独立を考える資格を与えられたという感じかな。

思うに今、独立して50万円を確保できる優秀な社員を 目の前の社長が手放すはずもありません。

無難に退社ができたその時点で「能がない証拠」だと早く気づいてほしい。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

実は、つい先日のこと「SPLSMH」と名乗る黒の組織から追われました。

なんでも「SPLSMH」の正式名称は、

サージェントペパーズロンリーサイケデリックミカハズバンドというらしい。

向かって右から3人目の小太りの男が自慢げにそう解説をしてましたから。

でも、それが昨晩の夢であることは、賢明な方ならもうお気づきでしょう。

もう寝るたびに追われて疲れて仕方ありません。 お祓いでもしてもらおうかしら。

空想の世界もリアルな世の中も結構、疲れるものですね。 明日はさらに中年Jに進言した内容をお届けしましょう。

では、また次回、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━