「耐荷重量=100キロ」と表記してある椅子があった場合、 実際にはその椅子は250~300キロまでは耐えられます。
これを「安全率=2.5~3.0」と言います。
99キロのデブが常識的な範囲でゆっくりと座ればOKですが、 ドスンと座った場合には、そーとーな負担が椅子に掛かります。
それが原因で椅子が破壊されても、そのデブは「俺は100キロ未満だ」と 胸を張って理不尽なことを言うものです。
まぁ、胸よりも下腹のほうが前に突き出ていますが。
そんなこともあり、世の中に存在するほとんどのものには、 安全率という概念と企画が施されています。
例えば、車でもそう。6人乗りのワゴンに10人乗っても平気です。
もっと危険なエレベーターなどは安全率が10に定められています。
何か起きるかも知れないという不確定要因による危険を避けるために、 安全率という可能な限りリスクを回避するための数値が必ず存在します。
そして、それは人間もまったく同じ。
自分の許容範囲を超える不確定要因による出来事が発生したとしても、 想定していた数値の3倍くらいまでは「なんとかなるもの」です。
たった今、マウス片手のみなさんは、みんなそうです。
そうでなければ30年以上も生きられません。30年間、たったの一度も 不確定要因による不幸な出来事が身に降りかからない人は1人もいません。
自分の限界値を超えた事件が起きてもこうして暇そうにしておられるのは、 安全率が働いたからです。
まぁ、だれでも3倍くらいは耐えられるのでしょう。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
ただ、1つだけ条件があります。
自分の限界値というか「これ以上はキツイ・無理だろう」という 想定数値を把握していないと安全率は働きません。
とは言え、高い志を持っている人は少ないですが、 「これ以上は無理」という自身の取り決めは、99%の人が持っています。
それがいいことか悪いことかは別にして。
だから、今日まで生きてこられたのでしょう。
「安全率=火事場の馬鹿力」とはちょっと違いますが、 いざとなったら3倍の馬鹿力を発揮できると思ってもいいかも知れません。
安全率を高めるためにも基礎体力だけは維持したいです。
では、また次回、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━