砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1915滴:それでは思い悩む方向がまったく違う

兵庫県で花屋を営む四捨五入すると40歳になる女性店主から、

「この猛暑でまったく花が売れません…」と泣きが入りました。

そんなこと言われても岐阜のほうがもっと暑いし、 きっと猛暑でなくてもその店の花は売れていないでしょうね。

とは言っても、缶ビールの詰め合わせを贈ってもらったので、 それなりの策を練るフリだけでもしないと私の人間性を疑われます。

まず、太陽をなんとかいじって兵庫県の気温を下げようと考えましたが、 何もいい案が浮かびませんでした。自分の限界を感じた一瞬です。

そして次に考えたのが、店への集客とその滞留時間を長くすることです。

杉山:熱帯魚の水槽を置いたらどう?

店主:は?

杉山:歯は永久歯だけでいいんだよ。

店主:いえ、どうして水槽なんですか?

杉山:そう思ったでしょ。だからなんだよ。

店主:・・・。分かりません。

杉山:水槽が置いてある花屋なんかないでしょ。 あったところで申し訳ないような小さなやつだし。

店主:はい。

杉山:だからじゃないの。最低でも120cm水槽を置く。

店主:何を飼えば?

杉山:店のイメージに合わせて大型はアロワナ、中型はアルタムエンゼル、 小型はネオンテトラなどのカラシン系。

店主:さっぱり分かりません。

杉山:その魚たちに合った花を水槽の周りにデコレイトするのよ。 直射日光が当たるのはまずいけど、店の外の通りから見えるような 姑息な位置に配置する。すると、小さな水族館みたいじゃないの。

店主:ステキな感じですね。

杉山:そうそう。それに日本人はDNAレベルで水族館が大好き。

店主:お茶ぐらい出してもいいですね。

杉山:とにかく入ってもらう。そのときは無理に買ってくれなくてもいい。 何かのときに買ってくれればいい。そのキッカケ作りがとても大切。

店主:よく分からないけど、なんだか楽しくなってきました。

杉山:最初に数万円かかるけど、あとは餌と電気代だけ。 下手な営業マンを雇うより何十倍も安いよ。

店主:きゃあ~♪ ※実際には「きゃあ~♪」とは言っていません

まぁ、こんな感じで缶ビールの詰め合わせ程度はアドバイスしました。

肝心なことは、立派で大掛かりな戦略を考える必要もなく、 日常レベルの小さなことで目先の売上などなんとでもなるということです。

右にあったバラを左の棚に置く。奥にあったカサブランカを店先に置く。 たったそれだけで昨日とはまったく違う品揃えだとお客さんは錯覚します。

そして今日、本当に言いたかったことは、こんな↑ことではありません。

「どうしたら花が売れるだろうか?」「どうしたらお客は増えるの?」と 朝から晩まで思い悩み、必死に考えていると思うでしょ。自分自身は。

いいや、それは違います。

本当に考えているなら、水槽とかいろんな日常レベルの具体策が 次から次へと君が悪いいや、気味が悪いほど浮かんでくるはずです。

猛暑、売上激減、在庫が腐る、預金通帳の残高・・・・

「このまま花屋を続けてもいいのかしら?」と潜在意識で思っています。

本人は「どうしたら花が売れるの?」と考えているつもりでも、

本当は「いつやめようかしら」という思いが錯綜しているはずです。

だから、売上につながる簡単な策がたったの1つも思い浮かばないのです。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

「まだ続けてもいいのかしら?」という人に、名案など浮かぶはずもない。

そんなことより7月26日が土用の丑の日だとは知っていましたが、 昨日が7月26日だとは途中までまったく気付きませんでした。

新しいバージョンのボケ方かも知れません。

そこで、土用の丑の日には必ずこれを聴きながら、 鰻丼を食べることにしています。

土曜の夜は羽田に来るの

そして、私の特技でもある替え歌をサラッと作りました。

アナゴの姿を今は忘れてしまう 売上を伸ばす店の生け簀(いけす)の中に せりに消えていく黒いぬめりを見てると うしろからそっと焼いてくれる気がする

土用の丑は鰻を食うの たったひとりで鰻を食うの タレが好きだったあなたも買いそうで

来週中に鰻屋へ行き「1人土用の丑」を堪能してきます。

では、また次回、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━