砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1917滴:小さな会社の社長の責任の取り方

参院選で惨敗し、民主党内でも首相の責任論が持ち上がっています。

そこで、それが小さな会社の社長だった場合、 一体どのように責任を取ればいいのでしょうか。

一般的には、そのまま「続投」かすぐに「降板」かの、 どちらかを問われます。

しかし、小さな会社の社長に「降板」はあり得ません。

それどころか、やめたくてもやめさせてもらえないのが、 吹けば飛ぶような零細企業の社長の悲しき宿命なのです。

やめて責任が取れるなら御の字です。

民間の場合、「責任=お金(賠償)」しか考えられません。

要は、社長に能力は関係なく担保価値さえあればいい。言い換えれば、 お金や土地を差し出さない社長など1円の価値もないということです。

社員からしても、仕入先、取引先、銀行の融資担当者からしても、 社長にやめてもらったら困ります。大切な人質だから。

点滴を打ち続けならも死ぬまで生きていてもらいたいのです。

そして、どうにもならなかったときには、 惰性で掛け続けていた生命保険で相殺です。

だから最低限、借金と同じ額の死亡保険金だけは どこかの保険会社で掛けておかないと死んだ後でも罵倒されます。

それが、小さな会社の社長の責任の取り方です。

そして、世の中に存在する99%以上の会社は、 そのような小さな会社です。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

「お金を稼ぎたい」「お金持ちになりたい」と思って社長になる若者が そこら中に溢れていますが、それでは本末転倒です。

お金(担保価値)がある人しか社長にはなれません。

たしかに今では、1円の資本金でも設立は出来ます。でも、それは会社の 登記ができるだけであって、1円の資本金だったら翌月から債務超過です。

やめて責任が取れる世界は極楽です。 やめたくても死ぬまでやめさせてくれないのが小さな会社の社長です。

だから、先が読める頭のいい人は社長になどなりません。

では、また次回、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━