村上春樹の『風の歌を聴け』はベンテンドーの栗粉餅レベルに大好物で、 今までに50回以上は読み返しました。
ところがミーハーな巷でベストセラーの『1Q84』といえば、 岐阜駅構内にある三省堂で3ページほどめくって終わりました。
マイケル・カーティスの『カサブランカ』は、ビデオやDVDを含めると 80回近く観ていますが、それ以外の彼の監督作品は1本も観ていません。
ここ、とっても重要な部分です。
特に男性は、ある特定の人物に感化され、従属する性質を有しています。
その人の1つの考え方に傾倒すると、その人が発したことすべてを 受け入れようと努力し、五臓六腑レベルで傘下に入ります。
そうこうしているうちに足抜け出来なくなり、地獄を見る日々が続きます。
ナンバー2と呼ばれる番頭格は、ほとんどそのような路線を歩んだ人です。
その人が放った「ある部分」に共鳴しても、 その人自体を受け入れないようにする努力がベリー・インポータントです。
多くの場合、その人自体はまったく褒められたものではありません。
心に突き刺さるようないい言葉を放ったとしても、それはたまたまか、 おそらくテレビの『深イイ話』の使い回しです。
とは言っても、男性って誰かに従属したくなる生き物なんですよねぇ。
その人の「振る舞いや行い」または「言葉」に共鳴しても、 その人自体を尊敬したり、傘下に入ろうとしないことです。
この世の中に、自分を捨ててまで従いたくなる人など1人もいません。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
ところが、女性は違うんですよね。
感化されたその人の「振る舞いや行いや言葉」を受け入れても、 その人自体に従おうとする♀は結構、少ない。
その点、♂は可愛いものです。だから、地獄を見るんだけど。
私は、夏目漱石作品が好きですが、そのすべてを好きにはなれません。
旺文社文庫の『坊っちゃん』の25ページの最初から3行目が好きだけど、 それ以外は興味もない。といった感じでしょうか。
だから、中学生の頃に読んだ『草枕』に感動しても、彼の作品すべてを 愛することも、受け入れることもしなくていいのです。
しかし、これができる男性は少ないです。
その人のたった1つの作品や振る舞いや言葉が自分の心を突き動かすと、 その人のその他のすべても同様に受け入れようと努力するのが男性です。
世の中に、そんなに立派で褒められた他人などいません。
では、また次回、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━