今一度、日本の風情を存分に味わおうと京都の奥貴船にある兵衛へ行った。在来線、新幹線、地下鉄、送迎バスを乗り継いで自宅から4時間で到着した。
酔ったら確実に転ぶであろう石の階段をゆっくりと降りた。そこは川床だった。
マイナスイオンが活字になって現れそうなくらい清涼感あふれる絵が目の前に広がった。
まずは生ビールと先付の銀杏。幼い頃は大嫌いだった銀杏が今では大好物。
季節のものが五種盛られた前菜。ちまきのようなものは、生麩が入っていた。
梅肉と鱧(ハモ)。このときすでに酔っていたので何を食べても味は99%同じだった。
石焼の鮎。わずかに残った1%の味覚で頭から尻尾までまんべんなく堪能した。
川の音色にすっげぇ癒されたので周辺の音を拾った。f分の1のゆらぎを感じた。そんな気がした僕がいた。
熱燗を注文したが、この鱧の煎餅は間違いなく生ビールによく合ったはずだ。
その他にも数種ほど食べたので、天ぷらを入れているときは飽和状態だった。
満足の兵衛を後にし、京都駅へ戻った。駅構内にある京あんじゅで一服した。