砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

大河の無敵と小川の一滴

午前10時、シャープの担当者がやって来た。どうやらディスクを読み込む部品が不良だったようで1時間ほどの大手術の末にブルー霊レコーダーは完治した。ま、いろいろと言ったがお互い大人だ。ノーサイドとしよう。ちなみに、この僕はノーサイドという曖昧な表現が大嫌いだ。シャープに次のメッセージをタダで送ろう。それまでの君たちは家電メーカーの主流にいた。しかし、今では完璧に支流になっちまった。大河のパナソニックと比べれば、小っちぇ小川のせせらぎに過ぎない。だが、君たちにもまだチャンスはある。支流は、そこからさらに小さな川を作るといつの日か大きな主流となることができる。ところが、亜流は亜流のままだ。亜流とは、誰かに追随するだけの独創性のない模倣者を言う。我々のような哲学者は専門用語で「エピゴーネン」と呼んでいる。小さくとも流れがあるうちに主流を目指したまえ。今の君たちには長所を伸ばすしか策はないんだ。今、立ち止まると小川のせせらぎは水たまりと化すだろう。自分の流れを作るか大河に呑み込まれるかのどっちかだ。腰が痛ぇ。そうこうするうちに水ようかんが届いた。あまりにうれしくてさっそく呑み込んだった。プッチンプリンの要領でスルッと流れ出てくるのが楽しいもののジジイの喉には何気に苦しかった。