「社長、この商品は女性の富裕層にはヒットすると思いますが、若い世代にはちょっ」「そうそう、お金持ちの女性には売れるね。でも、若い女性には難しいかな。うん、何とかしないといけないね」「ですのでバリエーションに富んだカラーをたく」「はいはい、若い女性にウケる色を作ったほうがいいね。でも、きょうびの若者には何色がウケるのか調査しないといけないね」「・・・さっきからチマチマと人の話を遮ってはかぶせてばっかのタコ社長が。いいかげん、黙って聞きやがれ」というすっげぇイラ立つ場面に遭遇したことはどこのどいつにでもあるだろう。僕も腐るほどある。これを安い世間では「話の腰を折る」と言うが正確には違う。口を挟んで相手の話を途中で遮るだけならば「話の腰を折る」でＯＫだが、前述のやり取りのようにこちらが話している言葉を上書きして一人で悦に入る連中がやたらと多い。これを「上書き保存ナー」とこの僕だけは昨日からそう呼んでいる。人の話を否定してもいいしパクってもいい。だが、上書き保存だけは話が先に進まないからＮＧだ。
