僕が最初に勤めた矢崎総業シリーズ第２弾。今回は「裸の付き合いで大成功」さ。でも、これは男性に限ったことかもしれない。僕の２５年前に遡る前に知り合いの社長がよくやる手を紹介しよう。その社長は大金をはたいて自宅に立派なサウナルームを作った。何百万円も掛かったそうだが、とっくに元は取ったらしい。「杉山君、君をうちの会社に引き込むのは簡単だよ。ここに２人で入るんだよ」と微笑む社長。ま、そっちの気はないらしいが、ある程度の手応えを感じた相手を温泉やサウナなど裸の付き合いができるシチュエーションにまでもっていくと気を許して８５％の確率で上手く行くようだ。特にヘッドハンティングの場合はほぼ完璧らしい。では２５年前に遡ろう。僕の同期のＩ君はどうしても海外勤務がしたくて人事課長がトイレに行くたびに左隣に立ち「海外に行きたいです」と耳元でささやきながら見下ろした。その半年後、彼は見事に海外勤務となった。これを「部分的な裸の付き合い」と僕だけはそう呼んでいる。
