昨日は大嫌いな大垣くんだりまでわざわざ行ってやった僕だった。僕にとっては鬼門とも言うべき荒(すさ)んだ町、大垣。できればグーグルマップから消えてほしい町、大垣。近い将来、僕が岐阜県知事になったら滋賀県へ無償で譲渡する予定の町、大垣。ただね、そんな大垣にもたった一軒だけ素晴らしい店があったんだ。ってことで、遠藤宏昌さんが営む「もくれん」で真っ昼間から一番高いフレンチを食べた僕だった。もう一度言おう、本当は2番目に高いランチだったがね。小っちぇ見栄を張って誠にすびばせん。お詫びにフレンチをテーマにひとついいことを教えてあげよう。「牛肉」という無機質な単語より「ギュッと旨みが凝縮された褐色の宝石」と表現したほうが、それを言った奴は圧倒的に賢く思われるよね。そう、同じことを伝えるにも「比喩表現と形容詞を多用した」ほうが嫌でも賢く思われる。さらに「リンゴ」より「赤いリンゴ」のほうが瑞々しさが伝わる。人間と同様に、言葉も纏う衣装ひとつで別物となる。