砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

君の値段

随分前のことだが、ある焼肉店のオーナーから相談された僕は、すっげぇステキなアドイバイシーをプレゼンツしたのでその内容をタダで教えてあげよう。彼は「うちが扱う肉は上質なのに安いです。そろそろ少しくらい値上げしてもいいですよね?」と笑った。「人に相談するときに笑うな、ボケ。お前の脳ミソはホルモンかよ」と、ここまで出そうになったのをこの僕はグッと我慢した。ちなみに「ここまで」の「ここ」とは喉仏の2センチ上あたりだよ。あなたは「上質な肉を安く」提供しているつもりだろうが、客は「安い割には美味い」と思っているだけかもしれない。この場合、10円でも値上げしたら見事に客は離れちゃうぞ。サラリーマンでも同じだ。「仕事が完璧にできる俺なのに、この安月給はなんだよ!」と思っているだろうが、社長は「あいつ、安月給の割にはよく働くねぇ。今のうちに使えるだけ使っておくか」とほくそ笑んでいるだろう。このように「自分の適正価格」を自分だけでなく相手もちゃんと把握しているか否かがベリー・インポータントなポイントなんだよ。