砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

青春物語『ザ・幻滅の三段活用』

今回は「幻滅の三段活用」という青春物語さ。学生時代にすっげぇお世話になった先生がいて、まだウブな僕たちからすれば「尊敬」を遥かに凌駕(りょうが)した存在だった。今から8年前のことだが、その先生と二十数年ぶりに会い、飲むことになった。「なぁ、杉山よ」「はい(先生ってタバコ吸うんだぁ。しかも高校生がトイレで隠れて吸うような吸い方だ)」「俺はな、もうすぐ還暦だからとにかく遊ぶ」「はぁ・・・(アドバイスがもらえるどころかヤル気も失せるぜ)」「この刺身は美味いぞ。食え」「はい。ところでどんな遊びをするんですか?」「パチンコだよ。今日は2万円も勝ったぞ」「・・・」。それ以来、年賀状すら送るのもやめた。タバコ、遊ぶ、パチンコという幻滅の三段活用が僕をコテンパンに打ちのめした。別に遊ぶことを否定しているわけではないが、それって教え子が実社会で頑張っている真っ最中に言うことか?しかもパチンコではあまりにショボすぎて、聞いているこっちが哀れに思えて辛かった。