砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

理想の生き方は高木ブー!

僕がひろみち君だった頃、毎週土曜日の夜は『8時だョ!全員集合』と『Gメン’75』を見ることで大人への階段を踏み外すところだった。ダメだこりゃ。次、いってみよー!はい、一昨年くらいから「ドリフのメンバーの中でも高木ブー(85歳)の生き方がいいね」と思うようになった僕がいる。基本的にちゃんと生きている。いかりや長介と荒井注は逝っちゃったし、加藤茶と仲本工事はまるでルーレットを回す人生ゲームの如く離婚と再婚を繰り返し、志村けんは第一線で活躍しているもののどう見ても何かを患っている顔で孤独を紛らわすかのように毎晩、後輩と一緒に朝まで飲んでいる。高木ブーはと言えば、すでに妻は亡くなったが、その妻ただ一人と添い遂げた。今では3世代同居でまったり暮らしている。ウクレレが大好きでハワイにしょっちゅう行けば、カメハメハ大王の直系の子孫からハワイアンネームまで授かっているとか。コントの打ち合わせ中でも死んだように爆睡し、自分のエビフライ弁当が誰かに食われたときには泣いて怒ったブー。何もしない・何もできない男と揶揄されながらも最高にハッピーな人生だろう。よく「今が幸せならいい」と言うが、その「今」はバリバリと現役で活躍している「今」ではなく、最後の最期の今際の際(死に際)の「今」がいい。

理想の生き方は高木ブー!