砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

旅のヒント:琴線に触れる編

朝からピーカンの青空だったが一日中、地味に地道に内勤作業に甘んじた弘道からすれば一層のこと土砂降りのほうがありがたかった。ふ、カナブンの触角のように小っちぇ男だぜ。紫外線は敵だけど少しくらいは光合成を楽しみたひ。「平成末期の松尾芭蕉」と称されるこの僕は『奥の細道』ならぬ『毒の弘道』を詠みながら全国を行脚している際、うれしいというかほっこりする問い掛けがある。それは「今日はどちらからですか?」というものだ。思いのほか、これがなかなか言ってもらえない珠玉のワードだね。先日の愛媛では宇和島城の城山郷土館の73歳くらいの男性係員だけが「今日はどちらからお越しになりましたか?」と笑顔で尋ねてくれた。「岐阜からです」「あら、そんな遠いところからありがとうございます。お一人ですか?」という流れだった。許されるなら「ローマからじゃないんですか?」と絶妙に聞き返してもらいたかった。ほら、僕って見た目がそっち系だから。秋田ではJR男鹿駅前のたい焼き店のおばちゃんが「今日はどちらからですか?お一人ですか?」と照れながら尋ねてくれた。何てことのない一言が琴線に触れる。それゆえに旅先では郷愁に駆られてジワ~ッとほっこりすることもある。わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ~ by 松鶴家千とせ風。

ドキンちゃん&ばいきんまん