砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

手作りハンバーガーを食らうベタベタの左手で『斜陽』のページはめくれない

日曜日は肉曜日ってことで、恒例の手作りハンバーガーを堪能した僕がいた。僕の食生活レポートはこのくらいにして最近、この僕がハッピーのど真ん中に浸っている真っ最中の行為をお話ししよう。それはね、往年の名作文学を読み耽っているときだよ。読み耽(ふけ)るとは「睡眠時間も惜しんで夢中になって読む」という意味で耽読(たんどく)とも言う。ちなみに、昨日は午後8時37分にはベッドに入ったけど夢枕(爆)。53歳と8か月を過ぎた辺りから悪魔のような睡魔に襲われるので『科捜研の女』をリアルタイムに見ることがほぼ無理な状態です、はい。話を元に戻そう。森鴎外、夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、志賀直哉など日本人なら誰でも知っているけれど「あれ?代表作は何だったっけ?私、それ読んだっけ?」というザ・文豪たちの素晴らしい作品を自分の思うがままに読むことのできる時間と空間が僕の至福のひとときなんだよ。かと言って、芦田愛菜ちゃんのように活字中毒ではないので調味料が入った瓶のラベルの文字までは読まない。学生時代も文学青年っぽく本を読んではいたが、思い返せば「読まされていた感」も多少はあった。それがいい年こいた今ではお気に入りの文庫本を好きなときに好きなだけ満喫できる余裕が最高の贅沢だ。ほぼ原価は0だし。どうせ1億円の貯金があったところで1円もあの世に繰り越すことはできない。だよね?だったら、世俗の欲に囚われることなく、珠玉の名作を読んで感動に酔い浸ることのできる時空が僕には貴重。

手作りハンバーガー