砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

15万円の男

おどろおどろしい血液クレンジングなる奇妙な療法が騒動となっているまったく平和な世の中だが、熱い湯で丁寧に髭を剃るたびに嫌でもそれなりの量の鮮血を垂れ流す僕がそれを両手ですくって顔にこすり付ければ新種の血液クレンジングと言えるかも知れない。んなこたあない。しかし、恐ろしい連中だ。そうまでして長生きがしたいかよ。この際、僕は鼻血を活用してでも長生きがしたいです。はい、目を閉じるとまぶたの裏が真っ赤に流れる巻頭文はここまでです。ほら、ご覧。以前は原価が278円くらいと言ったけど信じられないことに岐阜でも消費税がアップしたので284円くらいの原価で作った僕の手作りハンバーガーだよ。二酸化炭素と液体窒素を足して硫化水素で割ったくらい見事に質素な僕がいる。え?なぜにそんなに笑福亭質素なのかって?ハハハ、これまでに2人にしか話していない事実だけど僕が30代半ばの脂が乗ったイケイケのサラリーマンで肉体的&物理的にも脂が乗りに乗ったモーレツにデブなときに「俺の価値っていくらくらいかな?」とふと思ったんだ。ってことで、ある中小企業に隠れてこそっと面接に行ったらそりゃもうウエルカムさ。社長夫妻から「すぐに来て幹部としてやってください」と熱っぽく口説かれた僕だった。ほら、僕って上辺だけは仕事ができそうに見えるじゃんね。「はぁ、ありがとうございます。で・・・」「あ、給料だよね。最初からそんなに払えないので15万円くらいだけど」「・・・」。その当時、住宅ローンだけでも毎月10万円ほど払っていた。悲しいお知らせです。今でも毎月10万円ほど払っている真っ最中。あんなに熱っぽく口説きながら15万円。ま、現実はそんなものだと悟った僕は、引き続き数年間はサラリーマンを続けたし今でもいざとなったら15万円で生きて行けるように備えている僕がいる。

手作りハンバーガー