砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

チークダンスの妄想を楽しみながら札幌濃厚味噌ラーメン

「おやじ、キンキンに冷えたビールといつもの」「は?にいさん、オープンしたんは今日やで」。はい、殺人的な湿気で全身が重くなったせいか肩や腰にまで負担が掛かって腹が立って仕方ない怒りの巻頭文はここまでです。気まぐれな象と書いて気象庁よ、何とかならんのか!まあいい。今日、オープンしたばかりのバー『サイケデリック☆エレファンツ』のカウンター席の端っこに慎重に腰を下ろした僕は、ニュータッチの「凄麺」ブランドが展開するご当地シリーズの中から「札幌濃厚味噌ラーメン」をチョイスした。このシリーズは以前に味わった「佐野らーめん」で決して期待を裏切らないことは確信していた。そして、そのとおりだった。「ところでおやじ、店名の☆は何なんだ?」「ふふふ、つのだ☆ひろのファンですねん」「ほほう、道理でさっきからメリー・ジェーンが無限リピートしているわけだ。おやじ、餃子はあるか?」「おまへんがな。えびシューマイならありまっせ」「じゃあそれを」「おおきに」。おやじはカチンカチンに凍ったニッスイの「えびシューマイ」を袋ごとレンジの中に入れた。僕は残りのラーメンをすすった。ティッシュで口元を拭った。ビールをあおった。その58秒後、疲弊した五感を優しく揺さぶる「チーン♪」という心地良い音がした。右足を軸にして振り返ったおやじは「熱々でっせ!」と笑みを浮かべながら僕の目の前に「えびシューマイ」を丁寧に置いた。今日もいい一日だった。

札幌濃厚味噌ラーメンとえびシューマイ