岐阜をこよなく愛しているフリが上手な僕は、岐阜県を代表するいや、ジャパンを代表する桜と言っても過言ではないような気がしないでもない『淡墨桜』を一度も生で見たことがなかった。だって、桜が開花する暖かい春には猫も杓子も真夏の夜の電灯に群がる昆虫のような有象無象の人だかりになるんだもん。とは言え、スルーし続けるわけにもいかないだろう。そんなこんなでとりあえず極端なシーズンオフに樽見鉄道に乗って訪れてみようと思い立った僕は賢明だった。寒波が襲来している真冬のそれは見事に僕の貸し切り状態だった。根尾川の絶景を眺め終えると『野原屋』で「オムライスとえびフライ」をかき込んだ。その後、少し先にあるロケーションが最高の『Cafe Neo』で水墨画のような『淡墨桜』と対峙したまま「ナッツタルト」を頬張って悦に入った僕は、一人きり熱い珈琲をすすりながら日記を書いて〆た動画はご覧のとおりです。
明るいご夫婦が元気に営んでいる『野原屋』にオープンの15分前に入ったら2組の先客がほぼ食い終えていた。4日前にランチを予約すべく電話をかけたらすでに完売しちまったというから驚きだぜ。上記のことから予約必須で満席必至だろう。逆境にもめげることなく席だけ確保した僕は賢明だった。僕は「オムライスとえびフライ」をオーダーした。うん、100%美味しい。食後に供されたデザートと熱い珈琲も格別だった。これで1000円はお値打ちすぎるだろう。

歩道が雪で覆われて困惑した僕は、車道の真ん中を10分間ほど西へ向かってゆっくり歩いた。その途中、勾配のある坂道を転ばぬように歩を進めた。すると目の前には『淡墨桜』が現れた。その至近距離にある『Cafe Neo』に入った僕は、絶好のポジションのカウンター席に座った。そして「ナッツタルト」を熱い珈琲で味わいながら目の前に広がるモノトーンの世界に浸った。

主たる目的のひとつである『淡墨桜』と対峙した。人ごみが木曜日の生ゴミと同じくらい苦手な僕だから3月下旬から4月上旬頃に咲き乱れる満開の『淡墨桜』を生で見ることはないだろう。雪に咲くそれもまた風情。一人きり水墨画の中を泳いでいるような満ち足りた時間に癒された。

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