朝から延々とくしゃみが止まらなかった。その主たる原因は花粉ではなく、汗。好き嫌いの問題ではなく、肉体の構造上、私にはアウトドアは向いていない。暑さとくしゃみで体力をかなり消耗したので、馴染みのうきよ卯の里へ行った。
思い立ったように予約を入れたので、いつもの個室ではなく座敷広間だった。だが、貸し切りだった。水冷式のような古い大きなエアコンがよく冷えた。
期間限定の「薫緑の季」を頼んだ。すると、すぐに可愛らしい前菜が登場した。
もう一つの前菜、山芋と岩のりのピザ。ビールのあてには最高の一品だった。また、一度でいいから「前妻」という言葉を使う立場になりたいと一瞬、思った。
メインの山菜の天ぷらを前にしたときには、とっくに腹6.5分目状態だった。前菜でも前妻でもなく現在、午後8時25分。未だくしゃみは止まっていない。そして、〆のデザートは、甘さ控え目のきびぜんざいだった。
■うきよ卯の里(移転)