砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

菓房探訪

田中屋せんべい総本家のやめられない止まらない和の甘味

昨日は世界のアツローを徹底的に説教すべくJR大垣駅に左足から降り立った僕だが、さすがにたったそれだけのことに往復運賃の500円を費やすと思うと僕が哀れでみじめに思えて本当に可哀想で仕方ない。そこで僕はと言えば、誰が言ったか知らないが、大垣…

玉吉餅店のけいらんを頬張りながら餅街道に思いを馳せる

三重県桑名市から伊勢市までの参宮街道は別名「餅街道」とも呼ばれている。その街道沿いには旅人を「お・も・て・な・し」する道中食として親しまれた名物の餅があれば令和の今に続く。元祖と名物を味わうためにルンルン気分で【津】を訪れた5日前の僕は、…

安永餅本舗 柏屋の安永餅が誕生する風景に酔い痴れた僕

確実に前にも言ったが何度でも言おう。桑名市の安永餅、四日市市のなが餅、鈴鹿市の立石餅のビッグ3を「北勢三大名物餅」と言う。諸説あります。その中の「安永餅」をゲットすることを主たる目的として【桑名】を訪れた一昨日の僕は、それを製造&販売して…

菊水堂の銘菓の傘岩まんじゅうと栗粉餅で秋の訪れを知る

猫も杓子もそこら中のコンビニのショーケースも栗のスイーツでいっぱいの季節となりました。秋だ。秋になると東濃方面に行きたくなることに決めたせいで【恵那】を訪れた一昨日の僕は、その日の〆として感度が今ひとつ鈍っている『菊水堂』の自動ドアを強引…

一宮最古の名菓である津島屋桃陰の桃花おこしは飾らない

話の流れの都合上、僕だけがA線上と呼ぶことにせざるを得なかった【一宮】を通る鮎鮓街道を散策した3日前の僕は、そのA線上にある『津島屋桃陰』を計画どおり訪れた。いきなり壁面に大きく「創業明治十一年」と書いてあったのできっとそうなのだろう。僕…

餅を切っても縁は切れない糸切餅総本家 多賀やの糸切餅

小雨が降ったり止んだりする中、近江鉄道の多賀大社前駅を一人きり降り立った一昨日の僕は、風情が漂う街道沿いの【多賀町】をサクッと散策した。主たる目的は『多賀大社』を詣ることと「糸切餅」を買うことだった。最盛期には「糸切餅」を扱う店は40軒以…

和菓子処 関市虎屋のふいごは怪獣野郎でも黙らせる逸品

君たちは『怪獣ヤロウ!』という映画を知ってるかい?岐阜県関市を舞台にしたご当地映画には『怪獣ヤロウ!』と『名もなき池』の2作品がある。前者は経済効果や観光客の増加など様々な方面で成功を収めた。後者は作品うんぬん以前にボロボロの恥ずかしいも…

親玉本店の親玉饅頭は焼いても揚げても冷めても美味しい

大胆な気分転換と幾ばくかの涼を取るべく琵琶湖の北に位置する余呉湖を訪れた一昨日の僕は、その帰りに当然のように【長浜】に立ち寄った。いつもの黒壁スクエア界隈に行ったらあーた、大通寺の夏中法要の縁日である「夏中さん」で多くの屋台などが立ち並び…

200余年の歴史が奏でる大口屋 布袋本店の餡麩三喜羅

目と鼻の先にある老舗の和菓子屋を二度もスルーした僕の勇気と根性をできるだけ分かりやすい日本語で褒めてやってほしい。そのため遠州弁はOKだけれど津軽弁はNGだびょん。だから、そんなことはどーでもいいんです。格別なる味を満喫するために【江南】…

南知多の乾いた風を感じる櫻米軒の波まくらはクセになる

もっと言えば、カルビーのかっぱえびせんよりやめられない止まらない。では、そろそろ本題に入ろう。ほぼ4年ぶりに【常滑】を訪れた一昨日の僕は、その前に適度にこよなく愛す知多郡は南知多町に立ち寄ると降り注ぐ太陽に罵詈雑言を浴びせながら交差点にそ…

執念で見事に復活させた倉知金太郎饅頭本店の金太郎饅頭

じっちゃんの名にかけて頑張ったのは金田一少年だけじゃねぇぞ、この野郎。こっちはリアルなじゃっちゃんのそのまたじっちゃんである二代目の倉知金太郎の名にかけて六代目は必死こいて頑張ったんだ。では、そろそろ今日の〆に入ろう。まだ早いっちゅう話や…

楽庵 老木やのE・あんばい餅と若草は最高で最良の塩梅

僕にとっては青森県や群馬県とほぼ同類項の【尾張旭】を歩き回った一昨日の僕は、その帰りに乗り継ぎポイントである大曽根駅を左足から降り立った。そう、大好物の和菓子を買うために。ほら、ご覧。このポツンと一軒家チックな素晴らしい佇まいを。いい。午…

梅園菓子舗の栗・バター入りどら焼きと春帰家で悦に入る

可能な限り真夏に訪れることだけは避けたい【多治見】で甘味と辛味を満喫した一昨日の僕は、城郭の櫓のような荘厳かつ重厚な佇まいからしてワクドキが止まらない『梅園菓子舗 本店』を訪れた。ところが、この僕が入ろうとする8秒くらい前に妙齢のご婦人に先…

江戸から令和へと十一代目が伝統を継ぐ西大黒屋の八壺豆

養老鉄道の列車に身を任せながら西側の車窓から眺める山桜は格別だった。僕が知らないうちに桑名郡から桑名市へとバージョンアップした多度町を訪れた一昨日の僕は、多度川を北へ渡ると最初の三叉路を左折したいい感じの街道沿いを歩いた。そのとき「宝永年…

御菓子処 餅信の噂の栗どらと草餅が好評の噂を流したい

「百十郎桜」と呼ばれる新境川堤の桜並木を一人きり堪能するために各務原市民公園で開催中の「各務原市桜まつり」に出掛けたらあーた、予想どおり人ごみで頭が痛くなった一昨日の僕は、その特効薬を手に入れるべく『御菓子処 餅信』を訪れた。僕の名言:良薬…

盛進堂の肉厚の草もちと飲める麩まんじゅうに首ったけ♪

僕だけが「赤いプリンス」とそう呼んでいる岐阜バスの高速バスに揺られながらほぼ3年ぶりに【郡上八幡】を訪れた一昨日の僕は、あたかもそうすることが当たり前かのように『盛進堂』の白い暖簾(のれん)をくぐった。十数年前に『郡上八幡旧庁舎記念館』の…

岩井本店のわらび餅と草餅は素材の良さを感じられる逸品

名鉄小牧口駅に一人きり降り立つと小さな三角形を描くルートで界隈を楽しんだ一昨日の僕は、その帰りに名鉄犬山駅で計画的に降りた。この日の【小牧】には和菓子屋がほぼ皆無だったため運賃は余計に掛かっちまうものの歴史ある城下町に立ち寄ったという完璧…

瑞宝軒の店内で優雅に過ごすと自宅に帰って味わう亀乃尾

おいおいおいおい、兄弟姉妹の息子は甥。ほぼ10年の月日が流れるとこんなにガラッと見事に変われるものかしゃん?こっちは見た目も五臓六腑も朽ち果てるがね。そんな大胆なひとり言をつぶやきながら【亀山】を訪れた一昨日の僕は、JR亀山駅前の激変ぶり…

いなべ菓子店 八舎の素朴な風味を味わうかりんとう饅頭

何気ない日常に、特別な日に、新たな門出に和菓子で暮らしを豊かに。朝から晩まで年中無休で和菓子のある暮らしっぷりを。阿下喜(あげき)の古い町並みを散策すべく【いなべ】を訪れた一昨日の僕は、そんな感じの美しいキャッチコピーに誘われて『いなべ菓…

柿屋饅頭の店名を冠した歴史ある柿屋饅頭の賞味期限は今

1年半前の前回と同じく時季っ外れでフジも咲いていなければクマンバチも1匹も飛んでいない『天王川公園』がある【津島】を名鉄電車に乗って訪れた一昨日の僕は、その目と鼻の先にある『柿屋饅頭』を当初の予定どおりその日の〆とした。1年半前の前回に続…

焼き立てを神戸城の天守台の上で頬張ったもち久の立石餅

桑名市の安永餅、四日市市のなが餅、鈴鹿市の立石餅のビッグ3を「北勢三大名物餅」と言う。諸説あります。前者の2つは完膚無きまでにクリアしている全国甘党党首の僕は、最後に残った「立石餅」を購入すべくJRの快速みえに乗って一昨日の午前中に【鈴鹿…

なが餅 笹井屋 本店のなが餅と金城軒の太白永餅の味比べ

北勢とは三重県北部の名称であり桑名市・四日市市・鈴鹿市などの生活創造圏を指す。と思う。そして、北勢はもとより三重県全域で愛される「北勢三大名物餅」と言えば、桑名市の安永餅、四日市市のなが餅、鈴鹿市の立石餅のことを言う。諸説あります。とにも…

栗きんとんロードでいぶし銀の存在感を放つ梅屋の栗金糖

年中無休で杉原千畝と池井戸潤の話題で盛り上がっている【八百津町】を散策した昨日の僕は、この季節だからこそ合法的に6個まで楽しめる栗きんとんを求めて『緑屋老舗』の扉をパカッと開こうとしたらとっくに売り切れていた。僕は泣いた。明治5年創業の『…

「脱・名古屋の植民地」の筆頭格のベンテンドーの栗粉餅

ったく、いつまでも岐阜が名古屋の植民地だと思ったら大間違いだぞ、この野郎。全国レベルで土日ともなれば京都ナンバーや大阪ナンバーなど多くの車が店舗の真正面に横付けするくらいの繁盛店が岐阜にもあるんでそこんとこ夜露死苦!それが大正元年創業の『…

川村屋賀峯総本店の羽二重餅はほぼ良質な清涼飲料水です

午前9時、ハイ・ファイ・セットの『フィーリング』から平松愛理の『部屋とYシャツと私』に曲が変わって4分10秒が経った瞬間に雪崩の如く涙腺が崩壊して号泣が止まらない杉山です。はい、ドライアイ対策としてYouTubeで「泣ける曲」の再生リストを作って…

此の花亭の3品を味わいながらうだつが上がりますように

触れると火傷するくらいまでフライパンで熱した『喜楽精肉店』の「うだつコロッケ」と近所のバローで買ってきたスライスチーズを隣町のトライアルで買ってきたバンズに挟んで頬張ったら想定外に美味しくてご満悦。僕って発明王!?ま、その話は置いといて、…

リニューアルして製造直売となった松田屋の餅菓子は絶品

以前は【今沢町】で営んでいた。だが、すぐ西にあった岐阜市役所が【司町】へ移転しちまった途端に人通りが激減し、それまでの界隈の賑わいは夕暮れ時の三河湾のようにシーン♪と静まり返った。この際、伊勢湾でも可。一時は廃業も考えたとか。あ、この場合は…

明智光秀の首塚を管理する餅寅の光秀饅頭を頬張りながら

失っても痛くも痒くもないとは思っていたものの今回ばかりは本当に失いたいと徹底的に願った僕がいた。「ねぇ、何のこと?」「うん、一昨日のことだよ」。そう、高倉健さんが愛した老舗の喫茶店の時間と空間と濃厚な珈琲の味を満喫するために京都まで行った…

食べる前から美味しいかわしまやの草餅とかしわ餅の香り

「し、しまった。気が付いたら完食しちまったので焼いて食うことができなくなっちまった」と本気で悔やんでいる真っ最中の僕がいる。海津市にある千代保稲荷神社、略してお千代保稲荷、日本語に翻訳すると「おちょぼさん」とその参道を訪れた一昨日の僕は、…

夏目漱石の『虞美人草』に登場する長崎屋本店の味噌松風

国の登録有形文化財であり江戸末期の雰囲気を今に残す『空穂屋』で焼きドーナツと熱い珈琲を大いに満喫した一昨日の僕は、その日の〆として「中竹屋町」にある『長崎屋本店』を訪れた。ほう、こちらは江戸中期の創業だぜ。「ねぇ、それって何年頃なの?」「…