昨日、俺はラーメンを食った。混雑する時間帯を避けて『麺屋 壱正 各務原店』に駆け込んだ。そのとき俺の背中の孤独の「コ」の字が若い店員の目を釘付けにした。「お、お決まりですか?」「あぁ、北海道味噌の味噌漬け炙りチャーシュー麺を3辛で」。そうだ、ジェームズ・ボンドの「マティーニを。ステアじゃなくシェイクで」という粋なセリフをちょっちマネしてみたんだ。いいかい、マジで。4~5分後、俺の前に現れたそれは麺の枠を越えた芸術の域のそれだった。あれは7年前の秋。知り合いのポールが「日本のヌードルは世界一だ」と日本語で驚いていた。ポールよ、どうしてお前は中国人なのにニックネームがポールなの?ま、その話は置いといて、カレーもそう、ラーメンもそう。発祥国の食文化を完膚無きまでに凌駕する日本の職人魂に深い感銘を覚えた昨日の一品だった。今日のあなたっていつもと口調が違うのね。ふ、ビジネスでは英語を使い、愛を奏でる夜はフランス語でささやき、人として向き合う朝はスペイン語を操る。で、その3つを足してステアじゃなくシェイクすると雨上がりの土臭い岐阜弁になるんだがね。
