砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

ランドルト環のCの切れ目

来週の初めに九州へ出張する僕がいる。昨日、その手土産を買おうと近所のスーパーまで車で向かった。そのときだ、店の真正面の駐車スペースに車を入れる若者がいた。そこは車椅子のマークが描いてある駐車スペースだった。すでに君たちもお気付きだと思うが、弱い者にはめっぽう強く、強そうな者には寝たふりをするこの僕は「この車には車椅子のシールが貼ってないよね?」と運転席の若者に向かって言った。大学教授や若者と聞いて男性を連想する君たちの頭は固すぎる。その若者は女性だよ。ハハハ、僕は確実に勝てる相手としか闘わない。だが、素直に謝って別の場所にとめ直した彼女は悪い奴ではないと思った。ただ、Cの切れ目が見えなかったのさ。あの視力検査で使う記号の「C」だよ。あれは「ランドルト環」という世界共通のマークだが、常識という0.3のCの切れ目は見えるが1.0の切れ目は見えない女性なのだろう。それを価値観の相違と呼ぶのは拙速すぎるが、ある意味、仕方のないことだと僕は思う。