湿気で息苦しい・・・と苦しんでいるフリを楽しんでいる真っ最中に今では縁遠い知り合いのAからほぼ15年ぶりか18年ぶりとなる電話があった。そのとき「共通の知り合いでも死んだのか?」と思った僕だが、残念ながら誰も死んでいなかった。どいつもこいつも往生際の悪い連中ばっかだぜ。はい、いつもどおり確実に人格を疑われる巻頭文はここまでです。ねぇ、その内容だけど知りたい?僕はすっげぇしゃべりたいんでそこに座って俺の話を黙って聞いてくれ。前職のサラリーマン時代の客だったBが「杉山は変わったな。岐阜駅で見掛けた際に『よお!』と声を掛けたら目も合わせずにサッサと行っちまったよ・・・」とわざわざAに愚痴の電話をしてきたそうな。すっげぇ面倒臭ぇ。こっちは朝から湿気で息苦しいんだよ。Bはその当時、小っちぇ洋菓子店を営んでいたものの見事に潰れちまって自己破産した元社長でありBを知っている287人に聞けば356人全員が間違いなく「大嫌い!」と吐き捨てる男なんだよ。ここまで読んで「あ、○○社長のこと?」と思ったあなた、大正解!そこで今では縁遠い知り合いのAに「いいえ、杉山さんは1ミリも変わっていないですよ。その当時からあなたのことが大嫌いだったはずですよ。サラリーマンだったから調子を合わせるのも給料のうちで仕方なく付き合っていただけだと思いますよ」とくれぐれも丁重にお伝えしてほしいとお願い申し上げたこの僕は礼儀正しい。喫茶店に呼び出されるたびに自腹を切っておごらされた僕の恨みつらみは冬眠前の蛇より執念深い。それはそうと初めてアマゾンの置き配を経験した僕だった。