砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0917滴:求める答えよりも抱える問題

中部電力から「漏電の検査です」と言って気の弱そうな男性がやって来た @真顔で「怪しい者じゃないです」と3回も言ったので怪しんだ杉山です。

ちなみに、二枚目だったので教頭役の穂積隆信のような嫌味を言いました。

ですから、小学3年生の頃に停電でドリフが観れなくなったと呟きました。

さぁ、そんなムーミンもフランダースの犬もと言ったらさすがに睨まれた ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■三重県の員弁郡という少々、田舎っぽい地域があります。

そこで小さな大衆食堂を営む店主から電話がありました。 ザ・リッツ・カールトン大阪を視察したいと言いました。

■私にも一緒に大阪まで行って欲しいと店主は言いました。

たしかに私も一度くらいは行ってみたいと思いましたが、 咄嗟に「リッツ・カールトンでなにを視察するの?」と、

■思わず正直な気持ちが口から出てしまいました。

すると「サービス精神!」と店主は答えました。 間違ってもリッツ・カールトンでは学べません。

■あそこのスタッフはサービスの基本精神が書かれている、

「クレド」とかいうカードを常に携帯しているそうです。 員弁郡ではお客さんに「まいど」と言っているだけです。

■だから、答えを求めるその前に、

抱える問題自体が違うはずです。 時間の無駄だと私は言いました。

■きっと電話口でふくれっ面になっているであろう店主に、

私は「岐阜で行列ができるお店に行こう」と誘いました。 そこはお客さんが食事を終えるのに3分というお店です。

■だから、料理ではなくて餌です。

大衆食堂は餌の方がいいんです。 お客さんはそれを望んでいます。

■求める答えよりも抱える問題を今一度、見つめ直すことです。

自分のお店よりも立派なお店は腐るほど存在すると思います。 でも、そのお店が抱える問題と自分のお店の問題は違います。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

リッツ・カールトンでお茶を飲みに大阪まで行かない? というお誘いなら喜んでご一緒させていただきますが、

それが視察だと言われるとちょっと引いてしまいます。

まぁ、視察だと言えば経費で落とせるんですが、 まったくなんの参考にもヒントにもなりません。

それよりも同じカテゴリで繁盛しているお店を見る方が、 だれがどう考えても絶対にいいに決まっています。でも、

とっても場違いな場所にみんな行きたがります。 柳ヶ瀬商店街の店主がニューヨークに行っても、

ハンバーガーが激しくでかいとしか感じません。 同じ映画を観たって笑うポイントが違うんです。

いくら答えを求めたところで、それぞれに抱える問題が、 日本語と英語のその違いくらいまったく異なるはずです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━