砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1227滴:今しか考えない~明日は今日の選択の結果

不動産投資に失敗した52歳の社長が「おから立ち上げて頑張ります」と、 意味深なメールを送ってきた@豆腐屋を始めるとは思わなかった杉山です。

ちなみに、数字の「0」とアルファベットの「O」を打ち間違えたんです。

ですから、読点も「、」ではなく「,」なので気になって仕方ありません。

さぁ、そんなつくづく自分が相手を思いやる度量の広い人間だと感心した ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■今、猫も杓子も起業を目指しますが、

今までに成功したベンチャー社長は、 ソフトバンクの孫社長しかいません。

■イチローになりたくて野球を始めても、

イチローは地球上に1人しかいません。 憧れるのは自由ですが現実は非情です。

■そんな1円にもならない夢や希望など一切、持っていない男がいます。

遠藤浩一。45歳でB型。×1。今回の【砂金の人々】の取材先です。 メルマガもブログもサイトも持っていないまともなサラリーマンです。

■温かい地域にお住まいの方々はご存じないかも知れませんが、

青森県にもそれとなくインターネットは繋がっているんです。 でも、カラオケの曲は今でも『津軽海峡・冬景色』だけです。

■遠藤さんには、1つの熱い信念があります。

それは「今しか考えない」というものです。 将来のことは1cmたりとも考えない男です。

■あまりの寒さのために脳へ十分な血が運ばれないからではありません。

今が楽しいかどうかだけが問題です。今の自分がとっても大好きです。 今が楽しいのは、過去が正しかったからだと遠藤さんは信じています。

■とても悲しいお話ですが、遠藤さんは奥さんと別れました。

1人息子の祐輔君が小1のときです。申し訳ありませんが、 小1という響きは、今でも私に小沢昭一を思い出させます。

■そのとき夫婦は祐輔君に父or母のどちらを選択するか決めさせました。

酷です。とっても辛い選択です。そして、祐輔君は父を選んだのです。 ひらがなも満足に書けない小沢昭一が初めての人生の選択をしました。

■遠藤さんは「人生は選択の繰り返しだから構いませんよ」と、

てめぇ勝手なことを笑って抜かしました。するとどうでしょ、 「息子にはたくさんの選択肢を与えたいです」と続けました。

■性懲りもなく再婚してまた別れるつもりなんでしょうか。

選択さえ間違うことがなければ、今日は楽しいはずです。 そして、今日が楽しい日ならば、明日も楽しくなります。

遠藤さんは、今日という日を楽しく生きるために、 祐輔君には多くの選択肢を与えたいと言いました。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

高橋英樹を思いっ切り2~3発殴って江守徹をトッピングした感じです。

1メートル前方の視界を遮る吹雪の中を歩く遠藤さんは、 まるで柳津町にある金光軒のわらじとんかつのようです。

ビッグフットの足跡のようなステキな笑顔の持ち主です。

1人息子の祐輔君は現在、中1です。申し訳ありませんが、 中1という響きは、注意1秒・ケガ一生を思い出させます。

遠藤さんは、今でも中1の息子と毎朝ハグしています。 父子家庭だからこそ分かり合えるものがあるはずです。

そう、東北版『クレイマー、クレイマー』です。

分けあって1つの夫婦が別れました。仕方がなかったことです。 母親がいないという大きな穴を決して埋めることはできません。

でも、それを払拭するかのように父と子の絆は深まっています。

そう、青森県は寒いから体を寄せ合うしかないからです。

今、遠藤さんと打ったら「笑った王さん」になりました。 自分の中では大爆笑です。もう笑いが止まりません太郎。

地道に生きる姿を息子に見せることしか私にはできないんです。 笑った王さんは、そう呟くと静かにシロノワールを飲みました。

今日の選択が正しければ今が楽しいはずです。 また、明日も楽しい一日となることでしょう。

心温まる父と子の1つの物語を北の青森県からお届けいたします。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━