砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0828滴:百歩譲らず、一歩外す

新人研修の講師をお願いした知り合いの女性にチャットで報酬を訊ねたら、 私は他界の世!と打ってきた@あの世の通貨は払えないと返した杉山です。

ちなみに、スカイプで喋ると3時間は止まらないので絶対につなぎません。

ですから、喋ると間違いなく私の岐阜弁のイントネーションを注意します。

さぁ、そんな一日で5万円なら岐阜では高くはないけど三重では他界のか? ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■鹿児島県にある小さな食品会社は年俸制度を取り入れています。

今年で3年目となりますがいろいろと悩みは尽きないようです。 来月のクリスマス前に来期の年俸を決めると社長は言いました。

■そこで社長から相談があると言うのでスカイプでお話しました。

社長は「どう言う訳か一昨年から着実に年俸が上がっています。 売上げは横ばいなのにどうしてなんですかねぇ」と言いました。

■私は「日本人は絶対に情を上積みするから確実に上がりますよ。

家族手当とか役職手当を組み込んでいるんでしょ?」と訊くと、 社長は「年俸だからすべてを一括にしています」と答えました。

■月給が30万円の社員に家族手当を合算して31万円にしてあげても、

喜ぶのは最初の3ヶ月だけです。4ヶ月目からはそれが当たり前です。 31万円が基本給だと勘違いをしてなんの手当もないと思い込みます。

■税込み表示と税抜き表示のそれとまったく同じなんです。

内訳の明細がないとアタマの中で選別ができないんです。 勘定科目を細かくして手当てを上積みした方が喜びます。

■私は「サーティワンのトッピングを見習うべきです」と言うと、

「最初からすべてがトッピングされていたら価値はありませんよ。 それにペパーミントとラムレーズンの組み合わせは考えられない」

■と、具体的にご説明をしました。すると鹿児島にいる社長は、

「百歩譲って杉山さんのお話が…」と言おうとしたので私は、 「百歩譲るから年俸が上がるんですよ」と言ってやりました。

■英語に「百歩譲る」と言う言葉が存在するのかどうかは分かりませんが、

百歩譲ると言うことは嫌々でも相手の主張を受け入れると言うことです。 百歩譲るんじゃなくて「一歩外す」ことが大切なんだと私は言いました。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

バックナンバーの中を「百歩譲る」と「百歩譲って」で検索しましたが、 1ページも引っ掛かりませんでした。この言葉は嫌いだから使いません。

口に入れる食べものも会話で使うボキャブラリーも、 できるだけ少ない方が考えるのでアタマは使います。

こんな私はすべての素材は食べられますが、 加工方法を誤るとまったく受け付けません。

ハードボイルドな卵はOKですが、 腐ったような半熟卵はNGなんだ。

だから、本当に家族からは厄介者扱いされています。 あ、いけない。目に熱いものが込み上げて来ました。

百歩譲ると相手の意見を受け入れなきゃいけません。 一歩外すと相手の意見を逸らすことができるんです。

まずは面と向かって対峙することを避けることです。だから、 私は相手が「百歩譲って…」と言った時点でほくそえみます。

「百歩譲る」を英語で言うと「 I give in 100walks 」。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━