砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0858滴:感謝の条件

ストレスが原因で帯状疱疹が出た妻に「日記を更新せんか!」と言ったら、 涙目で「ヘルペスが」と呟いた@妻がヘルペスで夫がヘルニアの夫婦です。

ちなみに、それは脇腹辺りに小っちゃな発疹が出るだけで3日で治ります。

ですから、もう私は大丈夫と言いながら都合が悪くなると涙目で呟きます。

さぁ、そんな食って寝て日記を更新するだけでなぜストレスが溜まるんだ ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■私の妻のヘルペスはほとんど完治して私のヘルニアは軽い方です。

だから、こうして笑ってお話ができる程度ならまだいいんですが、 単なる腰痛のはずが自分の人生を狂わせてしまうこともあります。

■私は自宅から車で15分の田園が広がる羽島郡に向かいました。

片桐健二。36歳。独身。今回の【砂金の人々】の取材先です。 そして、彼はクリスマスの夜に37回目のお誕生日を迎えます。

■園芸の仕事をする彼は「僕はコンプレックスの塊でした」と言いました。

そう、彼は高校に入学すると野球部で一生懸命に白球を追いかけました。 すると原因不明の腰痛が181cmの体を襲い学校に行けなくなりました。

■だから、彼は高校の在籍期間はこれが限界という6年間も籍を置きました。

精神的にも肉体的にも凹んだ彼は2年生を2回やった後に2年間休学して、 嫌々ながらも3年生をやりながら2年生の単位を無理矢理に取得しました。

■21歳で高校を卒業しました。18歳ばかりの若い3年生の中で、

21歳の成人が卒業しました。法律的にお酒が飲める高校生です。 でも、彼は「同級生は多いですよ」と少し誇らしげに言いました。

■この屈辱ともいえるコンプレックスが彼を奮い立たせました。

30歳まではまるで別人のように会社経営の勉強をしました。 海外に行っては本場の園芸を体に吸い取るように学びました。

■他人には言えないコンプレックスがあったからこそ今があります。

でも「感謝をする気にはなりませんでしたよ」と彼は言いました。 そう、感謝ができる人は精神的にも肉体的にも楽になった人です。

■本当に自分が苦しいときには感謝なんて絶対にできるはずがありません。

心から感謝ができるようになるためには自分が楽になるしかないんです。 今、自分が苦しいのに感謝をしていると言う人は単なる希望か願望です。

■そして、彼は「楽になるためには楽になるまで続ければいいだけですよ。

でもね、絶対に頑張ったらダメですよ。頑張った結果は最悪の事態です。 だから、現状を受け入れてそれを続ければいいだけです」と言いました。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

片桐さんには今までだれにも言えなかったことを語ってもらいました。

編集後記ではあまりに極端な趣味で結婚が困難なことも載っています。

野球部で傷めた腰も現状を受け入れて生きていこうと思ったら、 あれだけひどかった腰痛も今では痛くも痒くもなくなりました。

おそらくなんでもそうですが無理に頑張った結果、 現状からますます悪い方向に向かってしまいます。

自分が最も楽になる方法は現状をズッと続けることです。 そして、楽になった人しか感謝をすることはできません。

今、辛くて苦しい人が感謝なんかできる訳がありません。 ましてや「感謝しろ!」と強要すること自体、滑稽です。

限られた状況の人しか感謝をすることはできないんです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━